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THE WORLD  作者: SEASONS
4月19日
1169/1201

同時に訪れた現実

《サイド:常磐成美》



「ごちそうさまでした♪」



笑顔で夕食を終えました。


今は食卓で両親と向かい合って座っています。



お母さんとお父さん。


そして私とお姉ちゃんの4人家族なのですが、

今はお姉ちゃんがいないので私の隣には誰もいません。



それに夕食の時だけは、

私とお母さんの間に翔子さんがいることが多かったのですが、

お姉ちゃんと同様に翔子さんも今はいません。



傍にいてくれるって思っていても、

やっぱり寂しいとは思ってしまいます。



瞳の中にお姉ちゃんと翔子さんの暖かさは感じるのですが、

二人の声は私には届かないからです。



そのことを寂しく感じてしまうんですけど。


ちゃんと前を向いて強く生きると決めたから落ち込んでばかりもいられません。



ひとまず食事を終えたことで、

両手を合わせて微笑みました。



「今日も美味しかったよ~!」



感謝の気持ちを伝えたことで、

お母さんも笑顔を見せてくれます。



「ふふっ。お腹一杯になった?」


「うん♪お腹一杯♪」



決して悲しみは見せません。


出来る限りの笑顔で微笑み続けました。



そんな私の想いは分からなくても、

私の笑顔を見たお父さんとお母さんは幸せな気持ちになってくれていたと思います。



…お父さんもお母さんも。



お姉ちゃんが亡くなったという事実をまだ知らないはずです。



だからこそ。


平和で温かい雰囲気がここにはあります。



それを無理に壊そうなんて思いません。



真実を告げることは簡単ですけど。


今はまだこの幸せを続けていたいと思います。



…せめて今日だけでも。



幸せな一日として過ごしたいと思いました。



例えこの幸せが長くは続かないとしても、

それでも今だけはこうしていたいと思うんです。



…でも、もしも。



もしも真実を知った時に。


お父さんとお母さんはどう思うのでしょうか?



お姉ちゃんの死を。


そして私の瞳を。



どう思うのでしょうか?



悲しみと喜び。



同時に訪れた現実に、

両親はどう向き合うのでしょうか?



不安を感じてしまいますが、

今はまだ何も言えません。



事実を証明する方法はなくて、

ただ私がそう感じているだけだから、

今はまだ何も言えないんです。



…いずれ知る時が来るとしても。



せめてその時が来るまでは、

このままでいたいと願いました。



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