割り切れないから
「ここにある魔導書の中から幾つの魔術を身につけられるのかしら?」
それが今後の私達の運命を大きく変えることになるでしょうね。
「時間に余裕はないんだけど…ね。」
「出来る限りの準備をして…それでも足りなければ、それが私達の限界なんじゃない?」
…さあ?
それはどうかしら?
弱気な美和子の言葉を聞いて、
微笑みを返してみる。
「その限界を越えない限り、ウィッチクイーンには勝てないのよ。」
ここが限界だったなんて判断して諦められるのなら最初から何もしないわ。
そんなふうに割り切れないからこそ、ここまで来たのよ。
「目の前に限界があるのなら、その壁さえも超えてみせるだけよ。」
例え成長の代償が命だとしても、
後悔するつもりなんてないわ。
もう二度と後悔しないために禁呪を極めると決めんだから。
私が大切だと想えるモノを守れるのなら、
どんな魔術でも極めてみせる。
…諦められないから足掻くのよ。
誓いを胸に『禁呪』の魔導書と向き合う。
美和子と新庄貴也は秘匿魔術から始めて、
秋元景子と岡本渉は特殊魔術から始めることにしたようね。
…まあ、妥当な判断かしら?
全員が禁呪を身につけられれば心強いけれど。
魔導書を手に入れただけで誰もが手に出来るような簡単な話ではないわ。
…私でさえ習得できるかどうかは未知数なのよ。
だからこそ。
自分達の実力に見合った魔術を探す必要があるの。
『一歩ずつ確実に』
それがエスティアの方針でもあるのよ。
…突き詰めてみせるわ。
私も。
仲間達も。
それぞれの道を進むことを選んだの。
封印された数々の魔術。
その魔術を覚えて極めることで、
ウィッチクイーンに対抗する力を身につける。
…もう二度と絶望なんてさせないわ!
今度こそ勝つ為に。
そして一人でも多くの仲間を守る為に。
生き残る為に成長を望むのよ。
…みんな揃って生き抜いてみせる!
それが私の願いなの。
その願いを叶える為に。
私も高みを目指すことにしたのよ。
大切なモノを失わない為に。
大切なモノを守り抜く為に。
新たな力を求めるの。
…私は私の望む世界を守り抜いてみせるわ。
心の中で強く願う想い。
再び訪れるはずの戦いに向けて進み続ける。
ウィッチクイーンという目標を目指して、
新たな一歩を踏み出したのよ。




