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THE WORLD  作者: SEASONS
4月19日
1118/1212

私よりも強い存在

「…ふう。」



一通りの考えをまとめ終えたことで一息吐いてみる。



…まだまだジェノスは遠いのよ。



さすがに今日中にたどり着くのは無理だと思うわ。



すでにお昼に差し掛かりかけているし。


徒歩だとどうしても時間がかかってしまうから、

どれだけ急いでも夜中になってしまうはずなのよ。



…ここまで努力する必要があるのかしら?



そんなふうに思う気持ちも確かにあるわ。



天城総司も天城総魔も私は知らない人物だし。


会ったこともなければ見たことさえもないのよ。



話や報告としては知っているけれど。


ただそれだけなの。



毎月必ず通っていたグランバニアの魔術大会も、

今回だけはあえて見に行かなかったわ。



その理由は天城総魔との接触は危険だと考えたからよ。



彼と遭遇するだけなら特に問題はないけれど。


それ以外の部分で面倒が多いと思ったの。



なぜなら大会の会場には、

竜の牙の魔術師も潜んでいる可能性があったからよ。


だから今回だけは観戦を見送ったの。



天城の名を覚えているのは私達だけじゃないわ。



竜の牙も天城総魔の存在に気付いてグランパレスに集まっていた可能性があるのよ。



直接接触してこなかったのは様子見だったのか、

それとも接触前に天城総魔が失踪したからかどうかは知らないけれど。



竜の牙も会場にいたと思うの。



そう思ったから。


先週の魔術大会だけは、

見学に向かうことが出来なかったのよ。



「天城総魔…ね。どんな人物なのかしら?」



報告だけなら聞いているわ。



神にも等しい『創造』という特性を持つ魔術師らしいわね。



天使という『精霊』を自在に操り。


あらゆる魔術を使いこなす最強の魔術師だそうよ。



私としては噂話程度にしか知らない存在だけど。


それでも考えてしまうわね。



「もしも噂が真実なら…きっと、私よりも強いでしょうね。」



私よりも強い存在。



もしもそれが実在するとしたら。


思い浮かぶ可能性は数人しかいないわ。



一人は竜の牙を率いる指揮官で私の上に立つ人物よ。



先程の通信相手でもあるけれど。


『反乱軍』の指揮官として活動する彼には勝てる自信がないわ。



そしてあまり認めたくはないけれど。


竜の牙を率いる二人の幹部かしらね?



あの化け物にはどう考えても勝てるとは思えない。



あとは…そうね。



現役を引退する前の米倉宗一郎くらいかしら。


あの男も素直に実力を認めるしかない強者なのよ。



それとまあ、本当に正直なところを言うとね。



もう一人だけ天敵と呼べる存在がいるわけだけど。



彼女は『もう二度と戦場に立つつもりはない』って宣言して引退したから、

おそらく対立することはないはずなの。



もしも再起したとしたら、

とんでもなく面倒な話になるんだけど。



だけどまあ、本人にはもう戦う気がないらしいから必要以上に気にかける必要はないと思ってる。



とりあえずその例外だけは無視するとしても、

『秘宝』を借りてるだけの私とは違って、

『秘宝』を自在に使いこなせる人物達の実力は認めなくてはいけないわ。



「上には上がいるってことよ。まあ、私も現状で満足するつもりはないけどね。」



特に竜の牙の幹部だけは私達の手で始末する必要があるの。



…いつまでもね。



勝てないからなんて理由で逃げ回っているわけには行かないのよ。



「次の戦いで決着をつけるわよ。」



今はそのために必要な準備を整えているところなの。



竜の牙に終止符を打つために。


必要な戦力を揃えているところなのよ。



「まずは信じてみるしかないわね。全てが上手くいくことを」



一度動き出した以上はもう後戻りなんてできないわ。


決断を下した以上は前に進み続けるしかないの。



「ひとまずは御堂龍馬の説得から…かしら?」



目指すジェノスは…まだまだ遠いわね。




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