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THE WORLD  作者: SEASONS
4月19日
1115/1270

天城総魔が残した希望

ひとまず私達は圧倒的な兵器の力に対して、

奇跡的とも言える結果を出すことには成功したけれど。


その代償として私達の存在が敵対組織に気付かれる結果にもなってしまったのよ。



各地に潜ませていた部隊をかき集めて表舞台に立ったことで、

私達の情報が敵にも流れてしまったの。



出来ることなら、

もう少し隠れていたかったんだけどね。



大々的な活動を行ってしまったことで、

竜の牙という名前の組織に追われる状況になってしまったのよ。



『自由解放軍』を名乗る魔術師の組織に…ね。



武力による制圧を目的として、

共和国やアストリア王国を含む大陸南部で暗躍している組織なんだけど。


5年前にアストリア王国の王都において王族の暗殺を実行した組織でもあるわ。



その戦闘推進派の組織から逃れる為に、

各地に分散して身を潜めていたんだけど。


今回の行動によって、

私達の存在が明るみに出てしまったのよ。



まあ、今のところはまだ直接的な被害はないけどね。



それでも今後のことを考えると、

竜の牙との戦闘は避けられないと思うわ。



だから私達は一時的に共和国と協定を結ぶ計画を立案したのよ。



共和国の内部に滞在出来れば、

竜の牙からの危険を軽減出来るはずなの。



完璧にとはいかないけどね。



それでも共和国内部において竜の牙が本格的に活動するのは難しいのよ。



今は戦時中で共和国の防衛が手薄になっているから、

竜の牙の潜入を許してしまっているけれど。



和平の交渉を願う『共和国』と武力制圧を目指す『竜の牙』の思想は全くの正反対だから。



本来なら共和国と竜の牙は敵対関係にあるから、

今回のように町が襲撃を受けるなんていう自体は起こらないはずなのよ。



まあ、そのどちらにも属さない私達はどちらにも嫌われているわけだけど。



それでも竜の牙と敵対関係にあるのは事実だから。


共和国を守ることを条件として、

共和国と交渉をしようと考えているの。



その為の下準備として色々と作戦を進めていたんだけど。


密かに行動を開始した矢先に、

カリーナ女学園からの追撃を受けて足止めを受けてしまったのよ。



まあ、あの戦闘でさえも正直な感想を言ってしまうなら、

彼女達が死んでも死ななくてもどちらでも良かったんだけどね。



だけど共和国との交渉を目指すうえで、

下手に死者を出すわけにはいかないから。


死なせないように手加減をしながら完全に制圧しなくてはいけないという面倒な状況になってしまったのよ。



…一応、結果的には上手くいったけれど。



もしも死者を出していたら、

共和国との交渉は失敗していたかもしれないわね。



あるいは素直に投降していれば、

揉め事にはならずに済んだのかもしれないけれど。


私達にはまだまだやらなければならないことが沢山あるから余計な時間を費やしてる暇はなかったのよ。



その任務の中でも最重要事項として優先しなければいけないのが、

天城総魔という人物が残した『希望』の確認になるわ。



それは5人の仲間に託されたささやかな願いでもあるんだけど。



『御堂龍馬』

『常盤成美』

『栗原薫』


その3人と、あと2人。



セルビナとの国境で防衛戦を行っている人物と、

ミッドガルムとの国境に布陣する部隊に所属している人物を含んだ5人に天城総魔の希望は託されたのよ。




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