宝石
掲載日:2024/11/10
私の狡猾なところ
逃さず見続けていてほしいの
握り潰してしまった未来も
燻んで濁ってしまった嘘も
私が大切に守っていた逆側に
澄み切った青空が落ちるのなら
私は誰にも邪魔されずに
遠くへ飛んで行けるのに
幾度も積み上げた小さな石のように
輝いてみえる明日もなくて
毎日戦争のようで綻び始める
褪せていく灯りをただ眺めるだけ
囚われたくなくて
自由人を気取っていたけれど
誰にも気付かれず死ぬのは怖かった
一人でいることが嫌だった
このまま穏やかな日々を過ごしていこう
何気ない日々を思い出して笑うだろう
自由に過ごしていく一人の日常
私の骨を埋めてくれるのは誰だろう
幾度も積み上げた小さな石のよう
輝いてみえる明日もなくて
繋いだ手を重ねていく
褪せていく宝石を眺めているだけ




