9 ぐだぐだ喋る回
「はい、始まりましたー! スカイハイレディオ、メインパーソナリティの〝ユーキ〟です」
「〝ミーナ〟です。こんばんはー」
ユ「今日はあれですねー、そろそろテンプレ展開に飽きて来たんで、違う可能性を探る回だそうですよー」
ミ「え? 具体的に何するんですかー?」
ユ「僕たちがただ喋るだけです」
ミ「……もちますかね?」
ユ「まぁ、何とかなるんじゃないですか?」
ミ「行き当たりばったりですねー」
ユ「じゃぁ取り敢えず、お題は何ですかねー?」
ミ「ギョッとした時……とありますね。めちゃくちゃ手抜き感を感じますね」
ユ「あー、僕最近ありましたよ! ギョッとした時! タオルの下に、変なイボイボの黒い虫みたいなのが見えたんですよ」
ミ「えー! 気持ち悪いですね! それはギョッとしますねー」
ユ「……けどそれ、よく見たらヘアブラシの一部だったんですよねー」
ミ「あー……ホックの影が黒い虫に見えたり、床に落ちたゴミが毛虫に見えたりする現象ですねー」
ユ「そうなんだよねー。そのヘアブラシ、弟のトモキが置いて行ったものだから、余計に見慣れてなくて……」
ミ「なるほどー。私の場合はあれですねー。街を歩いてると、たまたま遠くにユーキさんを見かけた時ですかねー」
ユ「え? そんな時あったの? しかもギョッとするって、僕に会うのミーナは嫌なの?」
ミ「めちゃくちゃオフモードの時に、ユーキさんに会うのはちょっと……」
ユ「それは恥ずかしいから? ……それとも面倒くさいから?」
ミ「もちろん、面倒くさいからです!」
ユ「はい、傷付いた! すっごく傷付いたよ! 絶対、次に街で会ったら声かけてやる」
ミ「いいですけど、高確率でスルーしますからね」
ユ「……全然トーク内容が引き締まりませんねー」
ミ「そうですねー。テンプレって案外大事なんですねー。そもそも、今回、ユーキさんの最後に持ってくるセリフに繋げる話が難しすぎで、展開を変えてみたらしいですよー」
ユ「え? そんなに難しいかな?」
ミ「だって、アレでしょ? さっき話した『ブラシの先が変な虫に見えた時』とかいう、マニアックかつ説明しにくい、アンド面白くない例だったんで……」
ユ「なんか、ボロカスに言われてない?」
ミ「だって本当のことだから……」
ユ「……次のスカイハイレディオは元に戻そうか」
ミ「ですねー。私もお酒の例えしたいですー」
ユ「はい、じゃぁ今回はやってみて分かりました。自由に喋らすのは、ぐだぐだ感半端ない!!」
ユーキ&ミーナ「「でわでわ、また明日ー」」