S Q16 レアなお宝が眠る財宝MAP 後編
【グルメサモナーのクライヴと、彼が召喚したセイレーンのラフィナ。ミーナとユーキは彼らとお酒片手に楽しくお喋りしたあと、再びお宝を求めてMAPに示された場所を巡る】
ユーキ「あ、今までなかったプロローグが勝手に始まりましたよ」
【けれど今回は、どれだけ飲んでもレベルアップしませ〜ん】
ミーナ「え!? レアな〝命の雫〟と引き換えに、何故か高額なお金が取られてるのに!?」
【……そう、生きづらい世の中なんだよ。この前もさぁ……ブツブツ】
ユ「……耳障りなノイズと化してしまいましたね」
ミ「気を取り直して、ここから近いこの◯ルギーに行きましょうか!」
ユ「うん、だいぶ飲んじゃったからキツいけど、せっかくの機会だからね!」
ーーーーーー
ミ「今日はいろんなお酒を飲めましたね〜! すっかり日も暮れてしまいました〜。そろそろあのゲートをくぐって帰りましょうか」
ユ「国によってこんなに味が違うんだね〜。はぁ〜楽しかった! ってうわっ!」
ミ「ユーキさん!? 大丈夫ですか? ゲートの向こうに足を踏み入れた途端、地面が光りましたね」
地面『トラップが発動しました〜』
ユ「えぇ?」
【ズン、ズン、ズン、ズン】(体の芯にくる重低音)
ミ「……踊り出したくなるような曲が聴こえてきましたね」
ユ「あの建物の奥から聴こえるね。たまに歓声もあがるし、夜空がカラフルな光線で染められてる……」
ユーキ&ミーナ「「見に行くしかないよね!?」」
ミ「わぁ! 野外フェスです!! 大きな舞台には壁みたいな巨大スクリー……魔法で何かを映し出してますねっ!!」
ユ「音楽に合わせてビジュアライ……なんか刺激的な模様が目まぐるしく変わってますよっ! すごい魔法だ!!」
ミ「点滅するスポットライト、いえ、魔法の光が縦横無尽に動いてます! その舞台の中央ではDジェ……小柄な女性がピョンピョン飛んでますね。ーーあれはっ! 羽を生やした半人半鳥フォルムのラフィナさんです!!!!」
ユ「……そう来たか……」
ミ「ラフィナさん、カッコいいですね! お腹から下はもふもふの羽毛に覆われて、足は完全に鳥の形です! 何気に完全セイレーン姿は初披露!」
ラフィナ『もっと飛ばすから、ついて来てね!!』
聴衆「「「Wooooooooo!!!!!!」」」
ユ「……さすがセイレーンっ。彼女が作り出すこの空間に、見事に惑わされていますっ」
ミ「あぁ! 曲の盛り上がりと共に、ラフィナさんが夜空に向かって指を突き上げましたよ! 羽も大きく広げて、観客の熱狂もピークに達しました!」
ユ「うぅぅ……みんなすっごく楽しそう。なんでこんな時に……」
ミ「うずうずしますね! ダメだと分かってても、オーディエンスの真ん中に突撃したい!」
ユ「ミーナ落ち着いて。あんなに踊ったりしたら……僕たち、たらふく飲んでるんだよ?」
ミ「あはは! 絶対酔いが回りますよね〜。でもユーキさんも、体を軽く揺らしながら足が向かってるじゃないですか!」
ユ「くそっ! これが罠か!! 大迫力フェスをされたら……踊るしかないよねっ!! どんなに酔い潰れても!!」
【ーーこうして、まんまと罠にハマった2人。帰りがどうなろうと、明日がどうなろうといい時もあるんです。そんなドランケンサモナーのミーナと、彼女のセイム、ユーキの冒険は、まだまだ続く!!】




