S Q7:いつもウィットに富んだ短い話を用意出来るとは思わないで
「はい、今回も特別編ですよ。僕たちが何故か昔懐かしいレトロRPGの世界で戦います。今はダンジョンの中を歩いてる、召喚士に召喚された精霊〝セイク〟のユーキです」
「ドランケンサモナーのミーナです。世界観に合わせて松明を持たされてます。これ、すぐ消えそうで怖いです」
ユ「僕に松明を向けないで下さいね。ローブにかかったゴールド魔法が強力で、松明の火が消えちゃうから」
ミ「はーい。それにしても、ずっと灰色のブロック塀のような壁が続きますね」
ユ「ダンジョンですからねー。ダンジョンと言えば灰色の壁のイメージです」
ミ「でも、私知ってるんですよ」
ユ「何が?」
ミ「〝スカイハイクエスト〟なんて2大RPGの1つをオマージュしてますが、放送作家さんって〝竜の冒険〟は9しかしたことないそうです」
ユ「それってもしかして……」
ミ「そうなんです。〝最後の幻想〟派なんですって」
ユ「じゃあ、何となくで書いてる?」
ミ「〝他の小説も聞きかじりの知識じゃい!〟って言っていました」
【スート・レッスーが現れた!!】
ユ「んん? ダンジョンの通路の先に非常口のマークみたいな黒いシルエットが……あれ、よく見るとちょっと違う……サボ……テン?」
ミ「これ見よがしに、悪ふざけし始めましたね」
【スート・レッスー。種類『いつもウィットに富んだ短い話を用意出来るとは思わないで』】
ユ「これはあれだね。会社のエレベーターで目上の人と一緒になった時だね」
ミ「話しかけられでもしたら、ちょっとした大喜利の開始ですからね。エレベーターが目的地に着くまでに、子綺麗なオチのついた返事をしなくてはいけませんから……」
ユ「それが嫌で、話しかけられないように一点に集中して、意識を飛ばしていますからね」
ミ「ある意味ゾーンに入っています」
ユ「目上レベルが上がれば上がるほど、ストレスだよねぇ〜」
ミ「毎回話を振ってきてくれるのは、ありがたいとは感じてるんですけど……」
ユ「基本、コミュ障なんですみません」
ミ「……いつもより愚痴が長くなりました。『じゅもん』で、メイバ!!」
ユ「お馴染みのメイバです。背の高い丸テーブルと、その上に2つのグラスが現れましたよ。今回のお酒は僕も楽しみ」
ミ「じゃあ早速かんぱいで〜」
ユーキ&ミーナ「かんぱ〜い!」
ユ「うわっ! 松明も振り上げないで!」
ミ「だって置き場がないんですー」
【ドランケンサモナーのミーナが、新しい呪文を覚えた!!】
ミ「基本にして王道!! やっぱりこのお酒は凄い!! 圧倒的強者!!」
ユ「この上品な味わいと余韻は、何ものにも代え難いですね〜」
ミ「よーし! そこのサボテン……『いつもウィットに富んだ短い話を用意出来るとは思わないで』のスート・レッスーに使いましょう」
ユ「僕ここで立っててもよくない? え? ダメ?」
ミ『Ευχαριστώ πολύ όλους όσους κάνουν sake…………』
ユ「結局、レッスーの前に立たされました。呪文と共に、僕の体も光のオーラをまといましたよ」
ミ『フェニックス、アルティメット!!』
ユ「はい、光が頭のすぐ上で集まって……おぉー。白い不死鳥が……複数匹現れましたね」
ミ「アルティメットですからね」
ユ「…………いっせいにレッスーに向かって飛んでいきました。ダンジョン内なので狭そうです。多少ぶつかり合っています」
ミ「そんな不死鳥の怒涛の体当たりを受けたレッスーは、遥か後方へと飛んでいき…………消滅しましたね」
【チャラララ〜ン♪】
【ドランケンサモナー、ミーナの勝利!! 最上級魔法の1つ『フェニックス、アルティメット』を覚えた! ミーナはレベルが6に上がった!!】
ユ「あ、サボテン◯ーが消えた場所に宝箱が現れましたよ」
ミ「ユーキさん、気を抜かないで下さい。サボテン◯ーじゃなくて、レッスーです」
ユ「…………宝箱を開けに行きましょうか」
宝箱『パカッ』
ミ「っこ、これは!?」
ユ「何やらステッカーが入っていました」
ミ「非売品の◯◯酒造のロゴマーク!!」
ユ「武器とかじゃないんですね……」
ミ「やったぁ!! 大事にし過ぎてどこにも貼れないやつ!!」
ユ「悩みに悩んで、額縁に入れることにしたらしいですよ」
天の声【酒屋の店長さん、ありがとー!!】
【ドランケンサモナーのミーナと、彼女のセイム、ユーキの冒険は、まだまだ続く!!】




