S Q6:すみません。興味ないんで実は知らないんです
「はい……今回も、もちろん特別編です。僕たちが何故か昔懐かしいレトロRPGの世界で戦います。今は灼熱の砂漠を歩かされている、召喚士に召喚された精霊〝セイク〟のユーキです」
「ドランケンサモナーのミーナです。あっついです。干からびそうです」
ユ「いぇーい。僕はコールド魔法のかかったローブを装備してるんで快適です」
ミ「…………いいですね。貸してくれません?」
ユ「生原酒の精霊なんで、僕を常に冷やしとかないと」
ミ「ケチー。多分、真冬に地獄を見ますよ」
ユ「…………」
ミ「スカイハイが、ユーキさんにいい思いをさせる訳ないじゃないですか……」
ユ「ミーナが恐ろしい形相で睨んでくる……ぐったり度合いも相まって、凄みがありまくりです……」
【野生のスート・レッスーが現れた!!】
ユ「あ、背中にコブがある黒いシルエットみたいな存在が現れました。ラクダ? あぁ。フタコブラクダかな」
ミ「ちなみに放送作家さんは、ラクダが動物の中で1番好きです」
ユ「え? なんで?」
ミ「ラクダに餌やりが出来る動物園があって、その時ラクダの唇の柔らかさにやられたようです」
ユ「…………」
ミ「ちなみに、チームスのリアクションのアイコンを、ラクダにするか毎回迷っています」
ユ「…………」
【スート・レッスー。種類『すみません。興味ないんで実は知らないんです』】
ミ「これはあれですねー。知らないのに、知っていると前提で相手に喋られる時ですね」
ユ「芸能人とか全く覚えないんで、名前言われても分からないのに、掘り下げたくないんで『あぁ〜』って適当に相槌打つんですよね」
ミ「それってストレス溜まってるんですか?」
ユ「言われてみれば…………だってすごく適当に流すから、頭空っぽな瞬間だし……」
ミ「ひとまず〝命の雫〟を飲みましょうか。『じゅもん』で…………メイバ!!」
ユ「make a bar appear = MABAです。もうこのテンプレコピペ、なくしていいでしょうか?」
ミ「おぉー? 今日は日本酒のボトルまで出てきましたね」
ユ「2つのグラスにきちんと〝命の雫〟は注がれていますが……」
ミ「ラベルをアピールしたかったのかな? 綺麗なゴールドです」
ユ「そして安定の一升瓶です」
ミ「じゃあ、かんぱーい!」
ユ「かんぱーい!」
【ドランケンサモナーのミーナが、新しい呪文を覚えた!!】
ミ「あぁ〜!! どっしりしてる! あのシリーズにしてはとんがってる味ですね。でもこれはこれで美味しー!!」
ユ「さすがOmachiですね。これはなかなかです」
一升瓶『ポンッ!!!!!!』
ユーキ&ミーナ「!?」
ユ「フタが……遥か彼方へ打ち上げられました!」
ミ「そんなっ!! ちょっとしか外に出してないのに!?」
天の声【ガンガン飲もうぜ】
ユ「っ!? これを知らせたかったんだ! わざわざボトルを出したのは……」
ミ「解説します! ボトルの蓋が飛ぶ=発酵が進んでいます!! 瓶の中で二酸化炭素が増えすぎた結果です!」
ユ「けど、それは……」
ユーキ&ミーナ「急激に味が変わっている可能性がある!!!!(場合によっては不味くなる??)」
ミ「うわぁぁ! ひとまず『すみません。興味ないんで実は知らないんです』のスート・レッスーを浄化させて、お酒を早く飲みましょう!」
ユ「こんな短期間で蓋が飛ぶなんて初めてなんで、いつになく焦っています」
ミ『Ευχαριστώ πολύ όλους όσους κάνουν sake!』
ユ「呪文の詠唱が心なしか早口です。僕の体も素早く光のオーラをまといました」
ミ『フェニックス、ガイア!!』
ユ「はい。コールド系じゃないので、僕の体が光っただけですねー。おー。黄金色のフェニックスが降臨しました」
ミ「ユーキさん! 何ボーッとしてるんですか? 2杯目いきますよ!」
ユ「…………フェニックスが飛んでいった軌跡が美しく黄金に光り……レッスーのいる地面も含めてドンッと盛り上がりましたね。その盛り上がった大地がキラキラと黄金の光になって飛び散りました」
ミ「レッスーも無事に白ラクダになりました。はい! やわらぎ水!!」
【チャラララ〜ン♪】
【ドランケンサモナー、ミーナの勝利!! 最上級魔法の1つ『フェニックス、ガイア』を覚えた! ミーナはレベルが5に上がった!!】
ミ「レッスーに勝った! レベルも上がった! よーし、3杯目だぁ!!」
ユ「ミーナさん、覚えてます? 酔ったら酷いんでセーブして下さいよ」
ミ「はーい」
ユ「聞いてます? 明日も仕事ですよ?」
ミ「負けられない戦いがここにある!」
ユ「……戦闘よりも必死だね……」
【ドランケンサモナーのミーナと、彼女のセイム、ユーキの冒険は、まだまだ続く!!】




