SQ2:休日にタスクを詰め込まないで欲しいんですけど
「はい、今回も特別編が始まりました。僕たちが何故か昔懐かしいレトロRPGの世界で戦います。今はよく知らない街道を歩いている、召喚士に召喚された精霊〝セイク〟のユーキです」
「ドランケンサモナーのミーナです。頑張るぞー」
ユ「…………今日はなかなか賑わっている街の中の大きな道を歩いています」
ミ「すっごいファンタジーですねー。ハロウィンの仮装並みに、コスプレ感満載の人たちで溢れています」
ユ「僕の黒いローブは相変わらずコールド魔法が効いてて寒いなぁ……解除出来ないの? ミーナ」
ミ「…………出来そうにないですねぇ。ユーキさんは生原酒の〝セイク〟だから、冷蔵保存しないといけませんからね。そういう制約なんじゃないんでしょうか?」
ユ「えー……風邪引きそうなんだけど」
ミ「あ、遠くで何やら〝命の雫〟の気配が!」
ユ「…………ドランケンサモナーはお酒の気配を感じ取れるの?」
ミ「他のドランケンサモナーが戦ってるみたいですね。魔法で出した〝命の雫〟は分かるみたいです」
【野生のスート・レッスーと交戦中のジュナに遭遇した!!】
ユーキ「街道のど真ん中に、背の高い丸テーブルにグラスをたくさん並べて飲んでる男女がいます。レッスーは……建物の屋根の上にいる鳥でしょうか? 黒いシルエットですがフクロウのような鳥がいます」
【スート・レッスー。種類『休日にタスクを詰め込まないで欲しいんですけど』】
ミーナ「あー、忙しくって常にタスクに追われてますもんねー。タスク一覧メモがゼロになったのは何年前でしょうか……」
ユーキ「もうね、休日は休みたいんですよ。平日も休みたいですけど……」
ミーナ「こんにちはー。貴方もドランケンサモナーですかー?」
ジュナ「こんにちは。作中でホワイトビールを飲むシーンがあるからってだけで、抜てきされた、ジュナです」
カグヤ「ジュナの〝セイク〟のカグヤです」
ユーキ「あー、他作品のキャラです。放送作家さんのとことん楽する根性が出てきました」
ミーナ「新キャラ作るのって時間と手間がかかるんですよね…………私もドランケンサモナーのミーナです。ジュナさん、若いのに沢山飲んでますねー」
ジュナ「飲み比べで沢山用意しちゃったんだよね。ミーナも一緒に飲む? あと、ミーナの〝セイク〟の人? も、どうかな?」
ユーキ「ミーナの〝セイク〟のユーキです。ありがとう。じゃあいただこうかな…………ちなみにカグヤ君のタイプは何? 僕はnamaなんだけど……」
カグヤ「僕はタイプaleだよ」
ユーキ「やっぱり!! ビールじゃん!! この赤いローブ冷えてないよね!? 何で??」
カグヤ「…………??」
ミーナ「ユーキさん、相手のローブを脱がす勢いで詰め寄らないで下さい。カグヤさんは絶世の美男子設定なんで、絵面が完璧に不審者ですよ」
ユーキ「…………普通のローブいいなぁ。暖かそうな赤だし」
ジュナ「ねー。私たちの作品的に青白い色がメインカラーなんだけど、創造神の大好きなクラフトビールが赤いカラーらしいよ。ユーキの黒いローブは冷えてるの?」
ミーナ「ユーキさんは生原酒の精霊なんで、常に冷やさなきゃいけないんです」
ユーキ「くそぅ。冷やしたら美味しいビールと、冷やさなくてはいけない生酒の違いなのか??」
ジュナ「フフッ。カグヤも冷やす?」
カグヤ「精霊の僕を冷やしても意味がないような?」
ユーキ「…………」
カグヤ「……そろそろ乾杯しようか?」
ジュナ「そうだね。じゃあかんぱーい」
ミーナ「かんぱーい!」
…………
ミーナ「やっほー! ってつい言っちゃいますね!」
ジュナ「本当だね。やっほー。あははっ!」
ミーナ&ジュナ「「やっほー!!」」
ミーナ「さすがです。期待を裏切らない味ですね! 華やかなのに心地良い! ここのエールビール大好きです!! やっほー!」
ーーーーーー
【ドランケンサモナーのジュナが、新しい呪文を複数覚えた!!】
ジュナ「今回は地域限定品だから、欲張って全部揃えちゃった。じゃあ放置気味の『休日にタスクを詰め込まないで欲しいんですけど』のスート・レッスーに使おっか? カグヤいい?」
カグヤ「いいよ。じゃあみんなから離れたところに立つから待って」
ユーキ「おぉ。2回目にして他のドランケンサモナーの戦いぶりを見学するみたいです」
ジュナ『Ευχαριστώ πολύ όλους όσους κάνουν sake…………』
ユーキ「呪文の詠唱が始まりました。バリエーションを考えるのがめんどくさいんで、呪文はミーナと同じものですねぇ。カグヤ君の体が光を帯びて来ました」
ジュナ『SHINSYU HILAND。ホワイト、グリーン、ゴールド』
ミーナ「3種類あったんで、全部飲んじゃいますよねー」
ジュナ『セッションレッド』
ユーキ「これも美味しかったですね」
ジュナ『山岳の神。New Eee』
ミーナ「他にもあったのですが、このぐらいにするそうですー」
ユーキ「わぁすごいっ。カグヤ君の右腕に光が集まって、空中にパーツが現れました。それがガチャンガチャンってみるみるうちに組み立てられて……あぁ〜速くて複雑で解説が間に合わないっ」」
ミーナ「ユーキさんの語彙力が残念です。ラジオパーソナリティなのに……」
ユーキ「いや、だって、すごいんだよ! 魔法と言うより未来のテクノロジー? 現代人の僕では形容出来ませんっ! すっごいバカでっかい銃が出来上がりました! メカメカしぃ! 照準のような光の紋様も宙に浮かび上がっています!!」
ミーナ「あー、レッスーに向かってオーバーキル気味の攻撃がぶっ放されましたねー。……屋根の一部ごと跡形もありません。レッスーは消滅? したんでしょうか。もうジュナたちなら余裕で魔王を倒せそうな気がします」
【チャラララ〜ン♪】
【ドランケンサモナー、ジュナの勝利!! ジュナはレベルが84に上がった!!】
ユーキ「…………」
ミーナ「…………」
ジュナ「カグヤお疲れ様。他の〝セイク〟が宿屋で待ってるから、そろそろ行こっか」
カグヤ「そうだね。じゃあユーキとミーナ、またね」
ジュナ「またねー」
ミーナ「…………(手をフリフリ)」
ユーキ「…………え? これ僕たちルコール大魔王討伐に立ち上がらなくてよくない?」
ミ「私も思いました」
ユ「…………」
【ドランケンサモナーのミーナと、彼女のセイク、ユーキの冒険は、まだまだ続く!!】




