表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/132

第13話 逃げるのも立派な戦術だとは思うが・・・

カツヤとアイのレベルが10になり強力な魔法とスキルを覚えたのでユウキ達は盗賊のボスがいる西の洞窟の奧へと足を進めた。盗賊にばれない様にゆっくりと奥を確認しながら進んでいくと


「盗賊が3人いるね。一人だけ豪華な服きてる盗賊がいるよ。あれがボスかな?」

ユウキが先頭で奥の盗賊を確認した。

「村長の娘さんはいるか?」

「いや見えないね。まだ奥に部屋があるみたいだからそこにいるのかも?」

「3人もいるの?大丈夫かな?」

「俺にまかせろ。なんたって勇者だからな。」


勇者はレベル10で平均能力値は90程ある。アイはレベル10でも平均能力値は30程なので勇者がいかにチート野郎かわかるだろう。

「じゃあ俺が先に魔法を使おうか?」

「そうだな。俺とユウキで最初に魔法を使ってボス以外の雑魚を倒そう。アイは覚えたプロテクションをみんなにかけてくれ。」


アイがカツヤ・ユウキ・アイにそれぞれプロテクションを掛け終わるとカツヤとユウキがファイアを盗賊にはなった。

(戦闘が始まらなくてもバフを掛けれるのはいいな。ゲームじゃ戦闘以外では使える魔法が制限されていたしな。ただ、全員にプロテクションをかけたらアイのMPすぐなくなるよな・・・)


ファイアをくらった盗賊はユウキ達に気づき、向かってきた。盗賊のボスは向かって来ずに遠くで様子を見ている。

「ボスは来ないみたいだな。好都合だ。先に雑魚を片付けよう。」

カツヤの言葉で、カツヤは疾風切りをはなって、雑魚を倒す。もう一人の雑魚もユウキがアイスの魔法を放ち倒して行く。一撃で倒せなかったのでそれぞれ1発づつ攻撃を受けてしまったが、すかさずアイがヒールの魔法を唱えてカツヤとユウキを回復した。


「よし。後はボスだけだな。」

ボスに近づいていくと、ボスが話しかけてきた。

「何しに来た?」

「お前盗賊だろ?。リルの村の村長の娘さんは無事なんだろうな?」

「あああの娘か。ちゃんと奥でおとなしくしてるぜ。後で楽しもうと思ってたところだ。」

「クソ野郎だな。」


(会話なんかせずにいきなり魔法を使えば、戦闘が楽になるのに・・・この辺はゲームみたいにイベントがあって戦闘の流れなのかな??)

ユウキがそんな事を思っていると

「まあここまでこれたのは誉めてやろう。それよりもお前ら俺の部下にならないか?」

「断る」


(お~!!カツヤがちゃんと断ってくれたぞ。ゲームだったから選択肢が出て、『わかった』を選ぶとゲームオーバーだもんな。まあ盗賊に部下になれって言われてわかった。っていうヤツはいないだろうけど。)


「そうか。じゃあ死ね。」

盗賊は剣を取って向かってきた。

(まじか!?断ると戦闘が始まるけど盗賊の先制攻撃から始まるのか。これはめんどくさいな・・・だから会話なんかせずに魔法を放っておけばよかったんだよ。)


盗賊との戦闘が始まった。アイは先ほどの戦闘でMPがなくなっており、カツヤは攻撃を受けると自分でヒールの魔法を使っていた。ユウキやアイも攻撃を受けるとカツヤが回復していく。ユウキは遠くからファイアを放ち、アイはユウキの隣でカツヤと盗賊の戦いを見守っている。


(それにしても敵って強いよな。どう考えてもカツヤよりHPも多いし・・・強さだって考えて見ると3人で良い勝負してるんだから能力値も高いよな~。盗賊って言っても普通に人だから勇者より強いはずはないんだが??この辺はゲームだからって感じか・・・)


盗賊との戦闘はどちらも傷つきながら終盤を迎える。カツヤもMPが切れたのか回復せずに盗賊と対峙していた。

(いくらカツヤが勇者でも俺とアイまで回復してたらMPはなくなるよな。ただ、盗賊もそろそろ倒れる気がするな。)


「お前なかなか強いな。でももう回復魔法は使えないんだろ。さっきから傷が増えていってるぞ。」

「うるさい。お前ももう瀕死じゃねぇか」

「わかってないな。俺はまだ本気を出していない。」

盗賊はそういうとバックからポーションを出して飲み干した。


(えっポーション使うの?反則じゃね!!!ゲームじゃありえないし・・・)

「これでわかったか。死ぬのがお前たちの方だってことが!!」

「クッ!!」


ユウキがファイアを盗賊に唱えるがカツヤがユウキの脇をすり抜けて行った。アイの手を握って・・・

「ユウキ!一時撤退だ。」


(えっ逃げるの?・・・確かに逃げるのも戦術の一つだけど・・・このまま押したら盗賊倒せるよ?えっしかもアイ連れて二人で逃げるの?それってありなの?俺は・・・)


カツヤとアイが逃げて一人取り残されたユウキ。ユウキが逃げようとすると盗賊がそうはさせないと近づいてくる。

「どうやら逃げ遅れたみたいだな。もう逃がさねぇぞ」

盗賊は剣を持ってユウキに襲ってきた。

(まあカツヤもアイもいないからやっちゃうか。)


ユウキは袋から剣を取り出し盗賊の攻撃を受け止めた。ユウキは英雄のレベル50なので盗賊から攻撃を受けてもあまりダメージを受けなかった。カツヤとアイが見てないのでそのまま剣で盗賊に攻撃した。


すると盗賊はユウキの一回の攻撃で倒れて行った。

(まあ一撃だよな。俺の能力値って勇者の4倍はあるもんな。)

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ