第四十六話 「пе́шка(ペーシュカ)」
"ガタッ! ガタタッ!"
「(・・・・)」
「Нет! Пашмиков и Сергей
(ダメよ....! パシミコフ、
それに、セルゲイ...!)」
「Эй Наталья!
(な、ナタリア・・・!)」
"ガタッ ガタタッ!"
「Никогда не думал что
Лебедева
свяжется с N/S,
(まさか、レベデワがN/Sと
繋がってやがるとは....)」
「На, Наталья!
(ナ、ナタリア!)」
"ガタタッ!
「-- Нет!
Евгений, даже если ты
ищешь смутных
туманных отношений и
пытаешься забрать
девушку в моем сердце
то это между Тасоевым
и Варрентевым которые
сейчас передо мной.
Если мы не сотрём
рябь в наших сердцах
наша связь никогда не
начнется!
(------ダメッ! エフゲニー....!
アナタが曖昧な靄の様な関係を求めて
私の心の内側にある少女を取り去ろうとしても
それは、今目の前にいるタソエフ、そして
ワルレンチェフとの間にある
心の漣を打ち消してからでないと
私達の繋がりは、始まりを迎える事は
無いの...っ)」
「(Наталья! Наталья!?
(ナタリア! -------ナタリアッ!?)」
「Ах ах!?
(アッ! ------ァアッ!?)」
「(・・・・)」
深夜、藻須区輪亜部新聞第一編集局。
「Ку-куру!? Неее Наталья
(く、くルッ!? ナ、ナタリア------ッ
「Пашимико фу!
(パシミコフッ------!
「···Какая...?
(・・・何だ...?)」
「Хм---
(ァッ------
"ガタッ ガタタッ
「(・・・・)」
すでに、退社時刻はとうに過ぎ、
この局内で編集長を務めるスサケフスキが
明かりの消えた室内で、以前
レベデワから聞いた話について考え込んでいると
どこからか、"物音"の様な物が聞こえて来る....
「Та, Тасоф!
Больше Пашмиков! ?
Следующий Евгений! ?
(------タ、タソエフッ!
パシミコフもっ!?
------その次は、エフゲニーが来てッ!?)」
「Наталья --- Наталья!?
(ナタリアッ ------ナタリアッ!?)」
"ガタッ ガタタッ"
「(・・・・)」
暗い室内の中では
周りの様子を伺う事はできないが、スサケフスキは
どうせいつもの様に部屋の中から聞こえて来る
空耳だと思い、意識を部屋の中から
自分の内側へと向け
"レベデワ"
について考えを及ばせる...
「С тех пор как я был в
компании я думал что
что-то происходит.
(会社にいた時から何かあるとは
思ってたが....)」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
【У меня есть причина
быть здесь.
(私には、ここにいる、"理由"があるの....)】
【Причина? Что это?
(理由? ------何だってんだい、ソイツは?)】
【・・・・】
完全に、互いの関係性に対して
主導権を握っていると思っている事から来る
余裕からなのか、何か深刻な態度で
擦れ声で喋り出したレベデワに、
スサケフスキはまるで小娘をからかっている
不良の様に軽口を叩く
【...Я "N/S"
(・・・私は、"N/S(国家の盾)"よ)】
【Чт...
(-------なッ・・・)】
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
"ガタッ ガタタッ!
「Ни за что что Лебедева
уполномоченный по
[пе́шка=пешка] этого
госоргана РФ N/S!
(まさか、あのレベデワが、
このロシア連邦政府機関であるN/Sの防諜委員
[пе́шка=ペーシュカ]だとは・・・!)」
【N/S(нация/щит
[ノーツェ・シート=国家の盾]】
国土の広い、ロシア連邦国内の
諜報、捜査を担当する政府機関の一つで、
そのN/Sの権力、そして捜査手腕は
このロシア国家に所属する衆目には
多大な尊敬と、畏怖を集めている....
【Эй, что угодно.
Ну тогда этот N/S
находится в такой
компании — нет почему
он находится в
таком месте!?
(な、何だって...っ
じゃ、じゃあ、そのN/Sのオメェが
こんな会社------、いや、なんだって
そんな場所にいるってんだ!?)】
【то есть.
(それは....)】
「Аххххххххххххххххххххх
(ァアッ ァンッ ------ァンッ)」
「Наталья, Наталья
(ナタリア ナタリアッ)」
「(・・・・)」
"ガタッ!"
椅子から立ち上がると
「Вы пропустили что-то
странное.
(妙な事を抜かしてやがったな・・・・)」
「Ха --- "Чудо"!
Покажи мне "чудо"
(ァッ------ "奇跡"よ!
"奇跡"を見せて-------ッ
「Наталья--------!
(ナタリア-------!)」
「(・・・・)」
窓の外に見える、モスクワの夜景を見下ろしながら
N/Sのпе́шка(ペーシュカ)である
"レベデワ"について考えが向かう-------
「Ну уже, Сергей,
Евгений, Тасоев,
Варренчев--------!
Неважно, кто ---
приходите сейчас! ?
(も、もう、セルゲイ、エフゲニー、
タソエフ...
--------ワルレンチェフッ!?
誰でも構わないわっ 今すぐ来て------っ!)」
「Привет, Наталья--------!
(な、ナタリア-------!)」
「Этот ублюдок,
(・・・・あの野郎....っ!)」




