表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
32/69

第三十二話 「Телефон(電話)」

挿絵(By みてみん)


"ボオオオオオオォォォ--------


「・・・!」


"フォンッ フォンッ フォンッ フォンッ!"


「・・・・!」


「Это сон! Я вижу сон!

("夢"だ------! 


 "夢"を見るんだ-------っ!)」


「...ааааа...

(....ぁぁああ...っ)」


「(何やってんだ、アイツらは・・・・)」


"ガタッ ガタッ ガタッ ガタッ"


「Если хочешь


 недостающей


 любознательности и


 смелости, то мечтай.

(足りない探求心と勇気が欲しいなら、


 "夢"を見るんだ...っ)」


「Ю, сон!

(ゆ、夢を・・・っ!)」


「(・・・・)」


Абсолютная-Ø、トレーニングルーム。


「(また、メタヴァースか何かなのか...)」


"ダンッ! ダンッ ダンッ ダンッ!"


隆和が、"心和"の講習時間に


いつもの様にトレーニングルームで


ランニングマシンを走らせながら


快調に走り続けていると、部屋の隅の方で


何度かこの心和の講習の時間に目にしている


アンドレイ、そしてもう一人の女が


顔にゴーグルの様な物を掛け、


真剣な表情で"心和"を行っているのが見える...


「Белла.посмотри


 внимательно на эту


 монету.

(ベラ....この、"硬貨"をよく見るんだ------)」


「Монета…

(硬貨を・・・)」


「(--------)」


"ダンッ! ダンッ ダンッ ダンッ!


施設が古いせいか、暗い室内の中では


二人の様子をはっきりと見る事はできないが


「(何やってんだ、ありゃあ...)」


"フォンッ フォンッ"


「Посмотрите внимательно


 на эту монету 50 копеек.


 Белла!

(この"50カペイカ"硬貨をよく見るんだ、


 ベラ...!)」


「Ах, Андрей!Я вижу.


 я тоже вижу мужество!

(ああ、アンドレイ------!


 見える...私にも、


 "勇気"、


 が"見える"わ...!)」


「(あれも、"心和"なのか...)」


"フォンッ フォンッ"


ルームランナーの上から、部屋の隅にいる


テーブルに向かい合って座った


二人の男女を見ると、男の方、アンドレイは


テーブルの椅子から立ち上がり、


そのテーブルの反対側に座っている


ゴーグルを着けた女の前に、


何か短い(ひも)の様な物がついた


ロシアの50カペイカ硬貨をゆらゆらと


まるで振り子の様にかざし続けている...


"タッ"


「(・・・・?)」


「Директор Цвефов.


 Я выйду на улицу


 ненадолго.

(ツベフォフ所長-------


 少し、外に出るわ...)」


「пожалуйста

(-----どうぞ)」


「(レベデワ・・・)」


「Это может занять


 немного больше


 времени.

(少し、時間が長くなるかも知れないけど...)」


「・・・・」


「(・・・・)」


"タッ タッ タッ タッ タッ


「(・・・・)」


部屋の別側、何か教壇の様に


黒板や壇が置かれた場所に隆和が目を向けると、


自分と少し離れた場所で


ランニングマシンに乗っていたレベデワが、


教壇の椅子に座っていたツベフォフに


声を掛けそのまま外へと出て行くのが見える


「(・・・・)」


「Андрей,


 Что внутри этой коробки.


 может быть.?

(アンドレイ------、


 この箱の中身は....もしかすると・・・?)」


「Нет. нет, нет, Белла.


 Содержимое этой


 коробки не мужество,


 а "надежда.!

(違う------...違うんだ、ベラ...


 その箱の中身は、"勇気"なんかじゃ無く、


 "希望が"詰まってるんだ....!)」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


"ガチャッ"


「Сусаковский...

(スサケフスキ・・・)」


突然、心和の講習中に自分の携帯に


着信があったのを見て、レベデワは


トレーニングルームから外に出


夜の時間であまり人気の無い


サポート区画のゴミ捨て場、


いくつか並んだダクトの横側で


自分の携帯を手に取る


「Ой, не Лебедева ли?

(・・・おー レベデワじゃねえか)」


「Главный редактор


 Сусаковский.

(スサケフスキ編集長...)」


「что это!?


 О, ты не взяла трубку


 когда я тебе звонил!

(・・・何だ 何だっ!?


 オメエ、俺が電話したのに


 出やがらねえじゃねかっ)」


「(・・・・)」


つい、三日程前に電話を掛けて来たと思った


この男が再び電話を掛けて来た事に、


少し妙な印象を感じながらレベデワは


部下としての役割を無難に行っている事を見せる為


電話越しのスサケフスキに向かって


明るい口調で答える


「Но ты тоже странная


 женщина.

(・・・しかし、オメェも変わった女だなっ)」


「Интересно, что


 происходит.

(・・・どういう事かしら------)」


何の前置きも無く、ただ思った事を


そのまま喋っている様な言葉に戸惑いながらも、


レベデワは聞き返す


「Когда я позвонил тебе


 на днях, я сказал: 《


 Я буду работать там в


 течение трех месяцев в


 ближайшее время, так


 что я должен перейти


 к другому парню?》 так


 что я переключусь на


 другого парня.

(・・・オメエこの間電話掛けた時は、


「そろそろそこでの仕事も三カ月になるから


  別の奴と交代するか」とか言ったら


「構わない」とか言ってやがったじゃねえか)」


「Да, моя работа здесь -


 одна из моих работ.

(・・・ええ、こちらでの仕事も


 仕事の一つなので....)」


「Это так!


 Вот так!

(------そうかっ! 


 それもそうだよなっ!)」


「・・・・」


「・・・・」


"ヒュウウウウウウウウウ...."


「・・・・」


「・・・・」


"ヒュオオオオオオォォォ------"


「・・・・」


「Так что насчет тебя?

(それで、そっちはどうだ?)」


「Интересно, что вы


 подразумеваете под


 "как"!

("どうだ"とは、どう言った


  意味なのかしら...!)」


三日程前に電話が掛かって来たからなのか、


それともお互い話す事が特に無いのか


少しの間会話が止まると、すぐ側にある


ダクトの廃棄口から、冷たい風が吹きつけてくる


「Цвефов. как насчет


 Цвефова!?

(ツベフォフ... ツベフォフはどうだっ!?)」


「Директор Цвефов?

(------ツベフォフ所長?...)」


「Это все? Смотри.


 У меня дома Цувефов.


 с того же сайта,


 что и Коно

(あれだろう? ほらっ...


 そっちでツベフォフが俺の所の...


 河野と何か同じニュースサイトの------)」


「Вы говорите о


 новостях Земли?

(・・・Earth nEwsの話?)」


「О да, да, да.


 Эй, это Цувефов!


 Прямо сейчас я делаю


 новости Земли с Коно!


 Это сейчас


 удивительно.


 Хм? Ты понимаешь, да?

(ああっ そうっ そうだっ...


 その、ツベフォフがよーっ


 今、河野とEarth nEwsを一緒にやっててよーっ


 それが、今すげえんだっ...


 なあ? 分かるだろっ?)」


「(・・・・)」


まるで場末の酔っ払いの様に途切れ途切れに


話をする様子に、レベデワは


あまり話を理解をする事ができなかったが、


どうやらこのスサケフスキは、以前


自分が考えた様にこの施設の所長である


ツベフォフ、と今藻須区輪亜部新聞社で


支局長を務めている日本人


"河野"との関係をかなり気にしている様だ


「...Это оно.

(・・・それでよーっ...)」


「Да, я слушаю...

(ええ、聞いてるわ------)」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ