第二十八話 「из тени(影から)」
「アノヤルロォウ....ッ」
「------"あの野郎"ってのは誰の事だ?」
「バカヤルロォウ...."アノヤロウ"ッテッタラ
アノトンチキ、"ゴウナ"ノコトニ
キマッテルジャネェカ...!」
「"トンチキ"か・・・」
第四編集局、入り口前。
「Что ты сделал не так?
(何をやりやがったんだ....?)」
以前は支局長であったが、日朝の日本人局員、
"河野"によって、支局長の肩書を奪われた
第一編集局編集長、
"カラシニーコファ・スサケフスキ"が
第四編集局のドアの影から
局内の様子を隠れる様に伺っていると
「いやー やっぱ河野支局長はスゲーわ」
「さすが河野さんですね!」
「Япончик... Япончик!
(ジャップ....ッ ジャップッ....!)」
「しかし、お前も大変だな、
わざわざ四局の業績が上がったから
それを監視しに来たのか?」
「ウルセェ....! ダマッテルロォッ...!」
第四編集局の日本人局員達は、
この所業績を大幅に上げているせいか
みな嬉々とした様子で仕事に取り組む姿が
スサケフスキの目に入ってくる
「Дерьмо...!
Японская привычка!
(ちくしょう...っ!
ジャップの癖しやがって....!)
チクショウ....ッ チクチョウッ....!
チクショウッ....! シキョクチョウ....ッ!」
「・・・そんなに、"支局長"になりたいのか?」
「・・・・」
"支局長"
「Если бы только этого
японца не было!
(あのジャップさえいなけりゃ...っ!)」
確かに、支局長。
「お前も意外と女々しいやつなんだな」
「ウルセェッ....!
シキョクチョウッ...!
------シキョクチョウッ・・・」
後ろから聞こえる、"声"の言う様に、
この社の代表の証明である
"支局長"。
「Отнесите это к
японскому
тысячелистнику
что-нибудь!
(それを、ジャップのヤロウ何かに....!)」
その役職を、日本人である、
あの"ゴウナ"に奪われた事にも腹が据えかねるが
「Тысячелистник, что ты,
черт возьми, сделал!
(あのヤロウ、一体何をしやがったんだ....!)」
確かに、ここ最近の
第四編集局の仕事振りを考えれば
あの日本人、"ゴウナ"は認めたくは無いが
仕事の能力だけは高い様だ
「------そんなに支局長になりたいなら、
今すぐなってみるか?」
「ッ!?」
後ろから聞こえて来た声に、
スサケフスキは思わず振り返る
「"!?"....------ゴウナッ....!」
「ずい分、でかいひとり言だな」
「キ、キイテイヤガッタノカ....!」
「・・・・」
"スッ"
「(・・・・! ヤ、ヤルロゥッ!)」
河野、は冷ややかな視線で
自分の編集局のドアの前に立っていた
スサケフスキを一瞥すると、
そのまま何事も無かったかの様に
局内へと入っていく...
「よ~し、 ここの所のウチの局の業績は
上出来だ!」
「Тот тысячелистник!
(あのヤロウッ....!)」
「このまま、このモスクワで
インターネットサイトの紙面の
読者数一位を目指して、業績を上げて行くぞ!」
「はい!」
「ハイ!」
「Что, черт возьми,
ты сделал?
(何をやりやがったんだ・・・?)」
何か意気揚々と、仕事に取り掛かる
第四編集局の局員達をドアの影から見ながら
「それでは、朝の点呼!」
「イチバンッッ!!
-------ミサキッ!! "ミサキ"ッッ
キョウジデアリマスッッ!」
「------点呼良しっ」
「Должна быть какая-то
"фишка" в высокой
производительности
этой станции.
(この所の、この局の業績の上がりっぷりには、
何か"トリック"がある筈だ・・・)」
スサケフスキは、編集長席でふんぞり返っている
"河野"
に強烈な視線を浴びせていた...!
「おいおい、それじゃ、点呼にならんだろ」
「・・・・!
オ、オオタァッ!
------オ、オオタァッ! アツシデスっッ!!」
「宜しい」
「(・・・・)」




