第9話 計画
今回は長いです。自分にとっては。
ついに主人公の正体が分かります。
でわでわ、第9話をどぞ!
青年は『天』と名乗った。
「私から話すことは3つ」
「1つ目は、君たちに対する依頼ないし計画、2つ目は、君たちの存在はなぜ作られたのか、そして最後に君たちの能力についての情報を話そうと思っている」
「じゃあさっそく話していこう。質問があれば、その都度聞いてくれ」
ここにいる全員が青年の話すことに耳を貸す。
耳がない生物もいるけど……。
お前が言うなと?
「まずは1つ目、依頼についてだね。これは、私が君たちに対してある依頼をやってもらいたい。というのも、私はある世界で神をやっている。その世界では様々な種類の生物が存在していて、事あるごとに戦争が起きる。だがそんなものは君たちがいた世界でも過去にあっただろう。しかし、私の世界では君たちの世界とは違って魔法が存在する。戦争により魔法は発展しても根本的に世界の進歩は君たちの世界でいうと中世だ。これは、他世界に比べても相当劣っている。私はこれをどうにか進歩させたいんだ。そこで君たちにある協力をお願いしたい」
「この協力についてだけど、これを話すには2つ目を話す必要がある」
俺たちの存在なら、さっき拾ったこの手帳に書いてあったが……
「これをどこで?」
研究室の書類の束の中にあったぞ。
俺は体の中から手帳を取り出す。
なぜ溶かさずに出せるかと言えば、自分でも仕組みを理解できていない。
ただ、自分で溶かして吸収するか否かは自分で決められる事は分かる。
それで保存したいものは自分の体の不思議空間にいれているということだ。
何言ってるか分からないだろうが、安心してくれ。俺も分かっていない。
「では、2つ目を話すよ。君たちについてだね。君がくれたこの手帳にも書いてある通り、この世界の3つの国が戦争に勝つために戦力として君たちは作られたんだ。人工生命体の創造は死者蘇生の次に危険で禁止されている。それはこの世界においても私の世界においてもそうなんだ。でも、この世界の神にもこの世界の人にも、そしてこの私にも想像できないことが起こったんだ。それが君たちだ」
……転生者か。
「そう、君たちは全員転生者だ。これは私にも考え付かなかったよ。最初に気づいたのはそこの巨人君だった。この世界の巨人はほとんどが奴隷化されている。巨人が反抗することは滅多にないんだ。私は生物の魂を見ることができる眼を持っている。巨人の体に定着していない魂が見えて、どこから来たのか調べるとこの世界ではないどこかから来ていることが分かったんだ。そのあとは、君たちに順番に会っていったかな。驚いたのは、君たちが全員日本人ということだ。これもまた後で調べなければならない」
「ここで依頼の本質について話そう。協力といっても簡単なことだ。私の世界の戦争を止めてほしい」
…………は?
戦争を止める……?戦争に利用されるのを回避したのに…?
この青年は…じゃなかったこの神は何を言ってんだ?
「この話に俺らは乗ろうと思ってる」
…は?
「っつっても戦争のど真ん中に突っ込めって話じゃあねぇ。よな?」
「ああ。そんなことをさせるつもりはないよ。君たちには迷宮を作ってもらいたいと思っている」
…迷宮……?
「そう迷宮。戦争の起こっている場所にそれぞれ行ってもらう。そこを迷宮で戦争阻止してもらいたいんだ。迷宮を難攻不落にしてくれれば、安全は確保できるはずだ」
…まあ、それなら……。
「まあ決めるのは後にしてくれ」
「それが俺らの計画ってなわけだ!分かったか?」
…まあ。
「そして最後だが、君たちの能力についてだ。これを説明するには、まずこの水晶を吸収してほしい。食べてもらっても構わない」
そう言うと青年の手には5cmほどの赤く光る水晶がある。
他の生命体はどんどん吸収もとい食べていく。
吸収って…。
害はないよな…?
さっきまで破片やら石やら吸収していたから何ともなさそうだが……。
俺は訝しげにも触手で吸収した。
するといきなり目の前に青に近い緑色で半透明のガラスのようなものが浮かび上がる。
!?…なんじゃこりゃ……。
「見えたかな…?それが君たちの能力開示方法――ステータスだ」
◇◆◇
『真名』※設定されてません
『種族』異形種:ウォーターキメラ
『能力』状態変化・分裂・大喰王・攻撃無効・十五重の枷・不老不死
『称号』災厄
『位階』SSS
◇◆◇
言いたいことはいっぱいあるし、突っ込みたいこともいっぱいあるが、これだけは言わせてくれ。
俺スライムじゃねえじゃんか!!
誤字脱字があればどんどんお願いします。
いつから主人公がスライムだと勘違いしていた?
一回もスライムだと確定したことないもんね!!(`・ω・´)フンスー!!