第0話 プロローグ
どうも、景鱗です。最初からすいません。投稿は不定期になると思います。
それでもいいという方はよろしくお願い致します。
俺の名は中富和樹という。
どこにでもいる目立たない会社員だ。
親は交通事故でいないので、じっちゃんとばっちゃんの家に住んでいる。
ある大雨の日、仕事が終わり、夕飯のメニューを考えながら帰宅していた。
食事当番は、俺だ。
「あー、冷蔵庫空だったっけ…?」
昨日冷蔵庫に何もなさ過ぎて買いに行くのもめんどくさくて、夕飯は鍋で済ましたんだった。
「仕方ない、買いに行くか…」
俺は近くのスーパーに向かうことにした。
すると、誰かの叫び声が聞こえる。
「おいっ危ないぞ!」
「へっ?」
ボーっとしていた俺は、そんな間抜けな声しか出なかった。
直後頭に衝撃が走る。
俺はうつぶせになり、後頭部に痛みがはしると同時に大量の血が出ていることが分かった。
俺の背中には、鉄パイプが乗っている。
どうやらどこかの工事現場の鉄パイプが俺の頭の上に直撃したようだ。
周りからは、「救急車!」とか「中に人が!」とか聞こえる。
だが、恐らく助からないだろう。
自分でも分かるぐらいの大量の血溜まりの中にいるし、意識が朦朧としてきている。
どんどん自分の体温が無くなっていくのが分かる。
そうして俺は寒くなりつつ、意識を手放したのだった。
トプンッ…という音で目を覚ます。
助かったのだろうか…。
体を起こそうとすると今度はトポンッと音がする。
なんだこれ…
俺の周りは水だった。
どうやらカプセルのようなものに入っているらしい。
なにが、どうなってんだ!
叫べなかった。声すら出ていなかった。
別に猿轡をされている感じはない。
口が動かない、というよりは口を開いた感覚すら無かった。
ふと自分の体を見て気づく。
あれ?俺の体は?
何を言っているのかわからないだろう。俺もだ。
確かに俺は今、カプセルの中にいる。しかし、体が見つからない。
下を見るとカプセルの底が見える。
視点は浮いている感じだ。
だが、体がない。骸骨とかではなく、何もない。
あるのはうっすらと蒼い水だけ。
でも、さっき体を動かしたら音がしたような…。
もう一度動かしてみる。水が揺れる。
ここで気づく。カプセルの内側の感触がある。
ということは、このカプセルの水は俺そのものか!?
あの某有名ゲームの青いプルンとしたやつみたいだ。
じっちゃん、ばっちゃんどうやら俺はスライムに転生したらしい。
誤字脱字があればどんどんお願いします。