七話 今までのは全て前置きだ!
まずは謝ろう。スミマセンでしたー!
実は今の今まで前置きでした!
次からが本話です。
この話気に入ってくれていた人がいたなら本当にごめんなさい。
「お前は闘技場も知らねーのかよ。大会の会場だぞ?」
「ああー成る程な。確かにあの体育館で大会は出来ねーよな」
「そうだろ? まあ今は置いといて、その中に居るな」
「何でだ?」
「お前が仕組んだんじゃ無いのかよ……」
「流石に場所までコントロール出来ねーよ」
「それもそうか。じゃあ何でだ?」
「おーい、白雪くんー」
「白雪、お前にお客だぞ」
「ん? おお、誰だ?」
「これを渡してって頼まれただけだから」
「あ、おい待てよ! ……何だったんだよ」
「それよか何だ? それ」
「手紙…かな」
「いや、見りゃ分かるわ。中身だよ中身」
「んー…………」
「……どうした?」
「ちょっと…ぶっ殺してくるわ…」
「あー、はい。ガンバレー」
手紙に書いてあった内容はこうだった。
神城白雪くんへ
君の妹さんを預かったよ。助けたかったら闘技場まで今すぐ来てね♪ あ、それと君の妹さんって凄く美人だよねー。男に襲われても不思議じゃないくらいにさ。
灯焔先輩より★
「ぶっ殺す!」
俺は深い怒りに任せて闘技場へ向かった。
「本当に白雪は来るんでしょうね? 灯焔さん」
「当たり前でしょ? 何たって大事な妹さんが人質ですもの」
「それで、その人質は何処に居るんですか?」
「ふふ。あ・そ・こ」
「なっ!」
「きゃあ!」
「いやーほんとに綺麗だよねー彼女」
「灯焔さん…あれは(・・・)生きているんですか?」
「当たり前でしょ? 殺しちゃ意味ないじゃない。目の前で殺してあげなきゃ向こうも本気にならないでしょ?」
「あなたは……正気…ですか……」
「失礼ねーいたって正常よ?」
三人は白雪の妹だった(・・・)ものを見ながらそんな話をしていた。
妹だったものは原型を留めておらず綺麗で美しかった顔は見るも無惨な形をしていた。
更に魅力的に引き締まった体も酷い有り様で腕はあらぬ方向へ曲がっており足は両方が切断され白く美しい肌は赤黒く変色し乳房はノコギリの様なもので切断されたのかギザギザとした切断面を見せていた。
そして、この妹だったものを救いに、無事だと信じて救いに来るであろう兄の反応を楽しみだと言うような笑みを彼女は浮かべていた。
その頃、闘技場へ続く通路を音速で進む一人の少年がいた。
「恵美今助けに行くからな。待ってろよ。今、今すぐ行くからな」
今から目の辺りにする"絶望"を目指して………
「恵美を返せー!!」
『ドガン!!!』
爆音が響き渡る。
「やっと主役のご登場だね。待ってい「恵美は何処だ!」……はあ、仕方がないね。楽しみは取っておこうと思ったんだけど……ほら、あそこに転がってるものなーんだ」
「!?な、あれは、え? なんっ!」
「やっとわかったかい。あんたの求めているものだよ。それにしても愉快だったよ? 傷つけられていく自分の体を見ながらお兄様が助けに来てくれると言って最後まであんたを信じてさーさすがに処女を失った時の顔はっ!?!?!」
「黙れ…」
灯焔は今この状況になって初めて自分たちが敵に回した人物の恐ろしさを感じとった瞬間だった。
場を飲み込む程の殺気。
その殺気だけで蹂躙し一緒にいた二人が倒れそして息をしていないこの状況。
彼女は一瞬にして思った……何故この男と敵対してしまったのだろうか、と。
圧倒的な力の差がそこにはあった。
「な、お、落ち着いてくれ白雪君これはちょっとした事故…」
彼女は言葉を最後まで言えなかった。いや言わせて貰えなかった。
何故ならそこには修羅とかした白雪がいたのだから……
白雪の内心は壊れかけていた。
憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い………………………………………
どれだけ破壊を繰り返しただろう。
白雪が気がいた時目の前には変わり果てた妹以外、何も存在していなかった。
そして意識が覚醒してきたと同時に彼の頭の中にあった忘れていた何かが溢れてきた。
今まで不思議に思ってきた……何故、前の世界にいた家族の事を思い出せるのに他のことを思い出せないのだろう。何故前の世界にいた親に会いたいと思わないのだろう。何故妹にそれほど執着を持っているのだろう。
すべての記憶が一つになった。
「そう、だ。俺は神のミスで死んだんじゃない」
神によって殺されたのだ。意図的に絶対的に蹂躙されて…死んだのだ。
それを思い出した時、世界が輝いた。
まるでこの世の終わりのようにそして始まりでもあるように……
明日は投稿出来ないかも知れないので今日、投稿しておきました。