一話 いろいろ決めよー
R15と残酷な表現ありは保険です。
この展開がでるかはその後の流れ次第です。
「ここ、何処だよ……」
どうも、ただいま絶賛混乱中の神城日向です。状況を説明すると俺はさっきまで普通に道を歩いていました。そしたら急に意識を失って気がつけば一面真っ白な場所にいます。ああ、何処なんだろ。
「ここは神界ですよー」
「へ?」
俺は声のした方を向く。そこには白いワンピースを着た美少女が立っていた。…いや何処から来たんだよ。さっきまで周りには誰も居なかっただろ。
「ここですよー」
少女が指を指すと何もなかった場所に穴ができた。
「いや、何処から!? 俺には穴にしか見えないよ!」
「だからこの中から着たんですってばー」
あれ、なんだろうおかしいな今この子この穴から来たって言わなかった?
「だからそう言ってるじゃないですかー」
「…………」
何を言っているのか分からないのでとりあえず可哀想なものを見る目をしておこう。
「止めてください、そうゆう目」
あ、嫌だったらしい。というかこいつ誰だ? さっきから何で思ったことがばれてんだ?
「私は神様ですよーどうですか? 凄いでしょー」
あ、この子残念な人だった。どうするかな、とりあえず名前聞こうかな。
「私の名前はシェイルです。シェイと呼んでください日向さん。あと残念な子ではありません」
こいつまた俺の考えてることを……ん?
「何で俺の名前しってんだ? 会ったことあったっけか?」
「いいえ、と言うか時間も無いので用件伝えますね? 神城日向さん、あなたは死にました。」
あ、やっぱ死んでたんだ。でも何で死んだんだろ。
「こちらのミスです。」
「どういうことだ?」
「私とは違いますがある神の手が滑ってジュースを溢してしまい丁度調整中だった機械が壊れてしまって…何とかデータは復元出来たんですけど、たまたま貴方のデータだけ破損してしまい死亡扱いに成ってしまいまして」
なにやってんだ神……仕事してなかったのかよ。
「そ、そこで我々の都合で死んでしまった貴方にお詫びをしようと思いまして」
あ、焦った…図星か。
「ち、違います!」
「…まあいいや、で? そのお詫びってなんなんだ?」
「はい、その前にまずこのサイコロを振ってください」
「何の為にだよ」
ぼやきつつもサイコロを回すでた数は三…んー良いのか悪いのか分かんねーな。
「良くも悪くもないって所ですね」
「あ、やっぱり? ところで何なの? サイコロ振った意味は」
「この数だけのスキルを選んで転移する事が出来ます」
「ふーん、そうか」
「……反応が薄いですねー」
「いや、驚いてるぞ? 顔に出さないだけで」
実際心のなかではいま俺のテンションヒャッハー状態なのだ。どれ程ヒャッハーしてるかと言うと初回限定版の超人気ゲームが手に入った時くらいにヒャッハーしている。え? 分かりにくい?……知らんな。
「まあいいです、それより早くスキルを選びましょう」
「ん? ああ、分かった…どうやって選ぶんだ?」
「待ってくださいねー今表示しますから」
おお、何か出てきた。とりあえずどうするか……ん? なんだこれ
「ランダム?」
「ああ、ランダムですかー選ぶのがめんどくさい人用ですねー」
「じゃ、ランダムで」
「ええ!? いいですか? 結構スキルは大切ですよ?」
「めんどいからいい。早く異世界にも行きたいしな」
「え? 誰が異世界だと言いましたか?」
「へ? 異世界じゃないの?」
「ええ、実はデータを復元したときに文明レベルはそのままに魔法やスキル、ステータスの概念を追加しちゃったんですよー」
「…………」
やっぱり残念な子だったか……
「ち、違います! そ、そりゃあジュースを溢したときは少し焦りましたが…でもちゃんと直しましたし……」
うん。まさかの犯人発言。お前かよジュース溢したの…しかも直しきれてねーし。俺死んでるし。
「そ、そこはほら、あれですよ……そう、一人くらいいいかなーて」
…言い訳も最低だったな。なに一人くらいいかなーって。しかもその一人くらいに選ばれた俺も俺だよな。
「はあ、もおいいやさっさとしてくれ」
「じゃ、じゃあ次はステータスを決めますねー」
「へー、ステータスも決めていいのか」
「はい、こちらのミスで死んだのですから。あ、でも高くなるかはあなた次第ですよ?」
「どうゆう事だよ…」
「ゲームをしてそのポイントで決めてもらいます。」
「……そのゲームとは?」
「これです! 題して【わくわく、ドキドキ、いくつのボールを掴めるかな?】ゲームです」
……もうこの子、残念子って名前でいいんじゃないかな。
「嫌です。何ですかその名前」
「…まあいいや。それで? この小さなボールをとればいいのか?」
「取るんじゃないです。掴むんですよー」
うん。どうでもいい。それよりさっさと取ろうか、なんか外野が煩いけど
「だから掴むんですってばーああ、取っちゃいましたね、取っちゃいましたね!」
「自分でも取るって言ってんじゃん」
「そ、そんな細かいことはどうでもいいのです。それより貴方がと……掴んだボールを数えます」
また取ったて言おうとしたな。
「さ、さあ数えますよー」
あ、逃げた。おい、聞こえてんだろー。俺の心の声聞こえてんだろー
「聞こえてません! ましてや逃げたなんてまったく聞こえてませんから」
「聞こえてるじゃん」
「う、うるさいです。はやく数えますよ」
「俺も数えるのかよ…」
「私をからかった罰です」
「はあ…………数えたぞ?」
「意外に早いですね」
「細かい作業は得意だったからなー」
「そうなんですか。それで何色が何個ずつありましたー?」
「は? 何いってんだよ。黒一色だし、あと数は十三個だな」
「凄いです! 日向さんは【わくわく、ドキドキ、いくつのボールを掴めるかな?】ゲームの天才ですか!」
「天才かは知らんがそのゲームの天才だけは嫌だな」
「日向さん! これは凄い事なんですよ? 黒が十三個もあるだなんて」
「どう凄いのか分からんから詳しく話せ」
「ふっふっふ、いいでしょう。私がレクチャーしてあげます」
うざいな。でもこいつの扱い方は分かってきた
「ズバリこの黒いボールはなんとさまざまなボールの中で一番ポイントの高いボールなんです。あ、ちなみに黒ボール一つ百ポイントです」
「ああ、結局何が凄いのか分からんからはやくステータス決めよう」
「えーまあいいですけど……どうぞ千三百ポイントです」
よし決めるか。とりあえずスピードは大切だよな。あとパワーも…まずはスピードとパワーに五百ポイントずつ振り分けとくか。あと三百ポイントはどうするかなー。ん? 何か印が…とりあえず押してみるか…………なんだこれ運? 運まで決めれるのかよ。まあいい、めんどいしあとは全部運に入れとくか。
「よし、終ったぞ」
「随分早いですねーちゃんと決めてんですか?」
「ああ、決めた」
「そうですか。ならいいんですけど。っとそろそろ時間ですね。」
「何の?」
「転移のですよーああ、あとステータスはあっちに行ってから見れますから。確かステータスと念じれば良かったと思います。それじゃあさようなら、日向さん、それとすみませんでした」
「ん? いいさ別に、転移っていう貴重な体験出来たしな。それに丁度退屈だったところだ。逆にジュース溢してくれてありがとうを言いたいくらいだ」
「そういってくれると幸いです。それでは新たな世界で頑張ってください?」
「ああ、ありがとな」
その直後、俺の意識は刈り取られた。
読んでいただきありがとうございます。
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