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第6話 遂に開始!的な話

某運営~


「今日から開始だぞ!見落としてることなんかないな?」


「おそらく大丈夫です!」


「しかし主任。特定プレイヤーに専属AIなんていいんですか?」


「おう。ちゃんと上の許可取ってるからな。他にキャラクリのAIに名前付けるような酔狂な奴居なかったからな。」


「それに専属だと言っても特に何か特典があるわけでもないですしね。」


「そう言うことだ。」

「遂に始まるな!」


学校帰りに智久の唐突な一言。


「何が?」


「主語を入れろ。」


俺がトボケて朝尚がツッコんだ。


「何がって《Diva》に決まってんだろ!他に何があんだよ!?」


「さぁ、俺はトモやないから判らんなぁ。」


「同感だ。もしかしたら智久の残念生活が始まるのかも知れんしな。」


「其れぐらい察してくれよ!あとナオ!残念生活って何だ!残念生活って!」


やっぱりトモはイジりやすいなぁ。


「そんな事より2人はキャラの名前なんにした?」


「僕はカゲミツだ。飛鳥は?」


「俺はサイハや。トモは?」


「スルー!?・・・ま、まぁいいや。俺はグランツだ!」


「そっか、帰ったら直ぐに入るんか?」


「おう!俺はそのつもりだ!」


「僕は晩御飯を食べてからだな。」


「俺も晩飯食べてからやろうから2時間後位かな?ほんなら19時半頃に入って直ぐの噴水・・・は混むやろうから最初の道場の前で待ち合わせでええか?」


「チュートリアルの道場か?あそこも混むんじゃないか?」


《Diva》には武器スキルを取得できる様々な”道場”がある。初めてゲームの世界に入った時に、簡単なチュートリアルがあるが戦闘操作のチュートリアル時に仮入門する道場がある。通称”ビギナー道場”。どの武器であっても先ずはここで戦い方を学ぶのだ。一番最初の道場だけあって覚えるアーツ(いわゆる技の事)も4つしかない。


「いんや、チュートリアル終わったら皆さっさと他の道場行くやろ?そやからあそこってほとんど誰もけぇへんやん。そやから多分空いてるで。」


「ならそこにしようか。智久もそれでいいか?」


「おう!確かギルドの正反対の区画だったよな?」


「あぁ。」


「了解!お前等が来るまで狩りでもしてるわ!」


「まぁその辺は好きにすりゃええよ。んじゃ19時半にまた逢おうや。」


「了解だ。」「おう!んじゃ先に入って待ってるぜ!」


こうしてそれぞれの家へ向かった。


~~~~~


「ただいまぁ。」


「おかえり!おにぃ!」「・・・お帰りなさい、お兄ちゃん。」


「お帰りアっちゃん。もうちょっとしたらご飯出来るから着替えてらっしゃい。」


「はいな。」


先に帰っていた美弥、美紗、そして母が出迎えてくれた。相変わらず若いなぁ。


~~~~~


部屋に戻り、着替えをすませて食卓へ。皆でワイワイと今日有ったことやこれからやる《Diva》の事なんかを話しながら食事を済ませた。ちなみに今日のメニューは鶏の唐揚げとサラダ、わかめスープにご飯だった。大変美味だった。


「さてと、準備しよか。」


ギアをパソコンに繋ぎ、ベッドに横になる。そして・・・


「《Diva in Caelum》、ダイヴイン」


『了解。《Diva in Caelum》にダイヴインします。』


意識が沈む。


~~~~~


『・・・さま・・・ハさま・・・サイハさま!』


「うお!ビックリした!なんや?」


自分を呼ぶ声に意識が覚醒した。辺りを見回すとどこかの草原のようだ。βの時代よりもより美しくなっているように感じる。開発がんばったなぁ。


『お目覚めですか?サイハさま!』


「ん?」


声の聞こえる方へ視線を向けるとなにやら蒼い髪をしたチンマいのが飛んでいた。いわゆるフェアリーって感じの娘だ。身長は30センチ程。・・・なにやら見覚えがあるような気がする。


「・・・なんか見覚え有るような気ぃするんやけど・・・。」


『あ!覚えていてくださって嬉しいです!お久しぶりです!トロワです!』


「久しぶりって言うほど経ってないけどな。でもキャラクリのサポートAI言うてなかったか?」


『そうだったのですが、サイハさまが初めてAIに名前を付けて下さったという事で、サイハさま専属のサポートAIとなりました!これからこの世界の中で判らないことに遭遇した場合、情報開示が許されている範囲で我々サポートAIがお答えするのですがサイハさまの疑問にお答えするのがこの”トロワ”なのです!なので何か判らないことや、疑問に思ったことはどんどんおたずね下さいね!』


「へぇ、正式で導入された機能か、なかなか便利そうやな。」


『より正確に言うなら導入ではなく解放ですね!βテストの時にもすでに導入はされていたのですが、開放されていなかったのです!』


「まぁその辺りの細かいことはええか。これから宜しくな、トロワ。」


『はい!宜しくお願いします!精一杯がんばります!』



遂に《Diva in Caelum》の地に降り立ったサイハ。此処からサイハとその仲間達との冒険が始まる。

(勿論全く関わることのないプレイヤーもたくさん居るけどね。)

と言うわけでやっと正式公開に漕ぎ着けました。・・・チュートリアルにすら入っていませんが・・・。

第7話丸々チュートリアルに費やして第8話から自由に動き出します。

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