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第26話 さすがハクさんや・・・的な話

フェンリルさんと契約を交わして?(強制だったがな!)さて街に戻ろうかと思ったらフェンリルさんが


『あ、移動する前に絶対にしてもらわないといけないことがあります。』


なんて事を言ってきた。


「俺がやらなあかんこと?なんや?」


『勿論!名前を決めてもらうことです!』


な・・・なんだってぇ~!!

フェンリルさんのドヤ顔に思わず脳内でお約束を叫んでしまった。


「フェンリルさんやないのん?」


『ソレはあくまで種族名であって個別の名前ではありません。』


「そうなんや。ん~・・・ほんなら”フェンさん”とかどない?」


『・・・明らかにフェンリルから取りましたよね?却下です。』


「ほんなら”リ『リルとかも勿論却下ですよ?』やっぱしあかんか。」


流石にこんな単純な名前は納得してくれないようだ。まぁ解ってたけどね。


「ほんなら”ペクさん”はどないや?結構な蹴りやってたから足技的に。」


『その後に父親みたいな名前が来るんですね?解ります。でも当然却下です。』


・・・まさかこのネタが解るとは思わなかった・・・フェンリルさん恐るべし!


「何で今のが解るんかは謎やけどまぁさすがに冗談や。」


~~~~~


それからもチョコチョコとネタに走った名前を言ってみたが、その大半に反応を返したフェンリルさん。

・・・凄いんだか何なんだか・・・。


『もうネタはいいですからまともなのを考えてください!ハリー!ハリー!ハリー!』


「分かった分かった。ほんなら・・・”白藍(びゃくらん)”はどないや?コレは結構自信あんで?」


『白藍・・・!いいじゃないですか!やればできるじゃないですかマスター!』


「あれ?コレって俺ディスられてる?」


と、軽く首をひねった次の瞬間!フェンリルさんが光に包まれた。


「まぶしっ」


程なくして光が収まったそこには!

特に変わることのないフェンリルさんの姿があった。


『外見は特に変わりませんが色々と変わってますよ?とにかく、”マスターサイハの名付けにより今この時より我が名は[白藍]となりました。”これからよろしくお願いしますね?マスター。』


「うん。よろしくな。」


~~~~~


フェンリルさん改め白藍の名付けも終わり街に戻るために森の外に向かうあいだ、本来アクティブのはずのグランウルフやフォレストウルフなんかに出逢ったが、どれも襲いかかってこなかった。どうやらコレが称号〔狼種の友〕の効果らしい。こちらから積極的に攻撃すれば称号の効果は失われ再びアクティブに戻るそうだ。一部この称号の効果が及ばない狼種もいるらしいが、コレは攻撃しても大丈夫だそうな。


「このあたりのアクティブに絡まれへんのは楽でええなぁ。」


『そういえば、この後はどうするのですか?マスター。』


「ん?街に戻ったら、取り合えずギルドで終わったクエストの報告して、要らん素材売って、工房戻って刀の修理やって、道場行くつもりや。」


『そうですか。人の街に入るのは初めてなので楽しみです♪』


なにやらテンションが高い。初めて街に入ることが楽しみなようだ。


~~~~~


街へと通じる街道を歩いている途中ですれ違った冒険者達からやたらと声をかけられた。その視線は、当然の如く”ハク”(白藍のことだよっ)へと注がれている。男女関係なくだ。「かわいい~!!」「うわ~!モフモフだぁ~!」「子犬たんhshs」などなど。取り合えず最後の発言者は軽く殴っておいた。

入手方法を聴かれたので、突発イベントで手に入れたと言っておいた。嘘は言ってない。

そんな事がありながら歩き続けていると、街の門が見えてきた。


「やっと帰ってこれたわ。」


『わ~!あれが街なのですね!マスター!』


『そうや、デカいやろ?』


『はい!』


興奮して足下で飛び跳ねているハク。街道を行き交う人々がソレを微笑ましげにみている。ちなみに、今の会話はハクに教えてもらった【念話】で行っている。これは契約を交わした相手と言葉を出さずに会話ができるようになるアビリティだ。コレがないと、端から見れば子犬と会話するイタい奴に見られるところだった。

門を潜る時に門番にハクの事を聴かれたが、チョットしたことがあって契約を交わしたことを伝えると、特に問題はないらしく、ギルドカードを確認して通してくれた。もちろん街中で問題を起こさないようにと釘を刺されたが。ちなみに、この時の門番はラフリーン嬢ではなかった。


最初の予定通りギルドへ向かった。扉を開け中に入った瞬間、ギルド内に居た女性冒険者や受付嬢達の視線がハクに釘付けになった。数瞬の沈黙の後、何となく感じた予感に従い耳をふさいだ直後


「「「「「「「「「「きゃ~!!かわいいぃ~!!!」」」」」」」」」」


爆音のような歓声がギルド内に轟き渡った。


フェンリルさんに名前が決まりました!

会話の中に1つネタをブッコンでみましたが、果たして解る人はいるのだろうか・・・。

この世界にもテイマーや従魔師と呼ばれる職業があり、それら特有の【テイミング】アビリティもありますが、試練を経て行った”契約”とは別物になります。そのあたりの設定は又何れ・・・。

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