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閑話 準備完了!・・・本当に?

正式公開されてからの初めての生産です。

「しっかし・・・これが”勝ち組”って奴か・・・羨ましいじゃねぇかコノヤロウ!」


「どうどう、落ち着け。」


店舗・倉庫・工房を確認した後残っていた扉に入ったら・・・そこは住居スペースだった。扉を抜けて直ぐの場所はリビングで、その奥にはキッチンが付いていた。その奥には風呂場まであった。リビングの奥にある扉の先には廊下があり、3つの扉があり、その扉の先は寝室だった。なにこの勝ち組羨ましい!


「いやぁ、・・・これはホンマにビックリやわ。まさかここまでの施設が貰えるなんて思うか?嬉しいけどちょっと引いてまうわ。」


「しかし、あのメールに書いてあったことを考えるとランク6装備のフルセットとこの施設と、金額にすると同等と言うことだろう?そう考えれば装備がどれだけ高価なものかと言うことだな。」


カゲミツの意見に納得する。確かにこれほどの規模の施設とランク6の装備フルセットが同等と言うことだから、どれだけ装備に金がかかるかって証明みたいなものだな。


「まぁええわ。もう貰ったんやからラッキー以外の何モンでもないんやから、さっさと切り変えて動こか。」


「そうだな。まずはどうする?」


「取り合えず、スキルの確認とかやっとこか。(スキル)」


思考制御でスキル画面を呼び出したら、なにやらメッセージが現れた。


〈上限値に達しているスキルがあります。【採取】【採掘】を纏めて【採集】に出来ます。【鍛冶】【木工】を纏めて【製造】に出来ます。【鑑定】を【看破】に成長できます。【索敵】を【走査】に成長できます。〉


「なんやスキルの成長とか出てきたわ。」


「俺も出たぞ!」「僕も出たよ。」


「これはβにはなかったなぁ。新しく導入されたシステム言うわけか。新規導入のシステムとかほとんどアナウンスされへんかったからなぁ。」


正式公開によって、βテスト時代には無かった新システムが導入されることは公式で発表されていたが、その内容に関しては全くと言っていいほど公開されなかった。運営からすれば、「いろいろ有るから自力で探してね♪」ってことらしい。


「まぁ、何でもかんでも教えて貰うよりこの方が楽しいかもな。」


「おう!なんか間違い探しみたいで面白いじゃねぇか!」


「「・・・。」」


2人してグランツに生暖かい視線を送っておいた。


「どっちか言うたら得なんやからサクッとやっとこ。」


サクッとスキルの合成、成長をすませた。おかげでスキルが【採集】【製造】【看破】【走査】となり、スキル枠が2つ開いた。2人に聞くと、グランツは【防御】【我慢】が【防壁】に、【掴み】が【掌握】になったらしい。カゲミツは【風】【火】【土】【水】が【四元素】に、【高速詠唱】が【詠唱破棄】に、【杖】が【杖術】になったそうだ。


「スキルの合成はいいな。これは検証組が大喜びしそうなシステムだな。」


「スキルのメイン枠は10個しかないから、枠をあけられるのも良いな!」


〈Diva〉はメインスキル枠とサブスキル枠が有る。スキルの効果を発揮するにはメインスキルへ設定しないといけない。メインとサブの入れ替えは簡単に出来るがサブに入れているスキルは、使えはするが全く成長しない。サブスキル枠は制限がないのに対して、メインスキル枠は10個しかない。当然よく使うスキルはメインに入れて、そんなに使わないスキルを普段はサブに入れて必要なときに入れ替えて使う事になる。メイン10個はそれなりにあるように思えるが、少し冒険を進めるだけで有用なスキルが増えてくるので直ぐに埋まってしまう。今回導入されたスキル合成は、そのあたりの管理がやりやすくなる。


「さて。ポーション類の確認もしたし、ちょっと道具でも作るわ。」


「道具?武器じゃねぇのか?」


「武器は1つでも案外時間かかるしな、さっさと冒険始めたいやろ?」


「おう!」


「そやから簡単に作れる道具にすんねん。」


「何を作るんだ?」


「ちっと細工施したロープをな。」「ロープ?」


「結構ロープっていろいろと使い道あんで?戦闘にサバイバルにな。」


そう言いながら素材倉庫を確認すると、ロープもしっかりと入っていた。それと鉄鉱石を幾つか取り出し、炉へ向かう。

炉に火を入れて暫し待つ。暫くすると、炉内の色が変わり必要な温度に達したことを確認すると、その中に鉄鉱石を放り込む。【製造】によって中の鉄鉱石がインゴットに変化したことを確認して取り出す。

未だ真っ赤に輝くインゴットを鍛冶鎚でたたき成型していく。成型が終わり水に漬けると、猛烈な蒸気を上げて急速に冷やされていく。それに(やすり)などをかけて仕上げていく。そうしてこの工房で初めて完成させたのが。


[〈鮫歯の苦無〉

Atk+18 出血確率+30% 耐久50/50 ★5

刃の部分が鮫の歯の様にギザギザに加工された苦無。その形状により、相手に出血を与える確率が高くなっている。ギザギザ部分が釣り針の返しのようになっているので、刺さると抜け辛くなっている。]


「お、いきなり品質5が出来た。出だし好調やな。」


出来た物を確認し、次の作業に移る。と言っても、苦無の後ろにロープを付けるだけだ。


[〈鮫歯の苦無付きロープ〉

Atk+18 出血確率+30% 耐久50/50 ★5

歯の部分が鮫の歯の様にギザギザに加工された苦無にロープを取り付けたもの。]


「おっしゃ、完成や。」


「相変わらず鍛冶やってるところってスゲェな!リアルで見たこと無いけどよ、臨場感がハンパ無いぜ!」


「それで、それはどう使うんだ?」


「ん?さっき言うたやろ?いろいろ使い道有るて。ギザギザが返しになっとるから1回刺さったらなかなか抜けへんから便利やで?」


それから同じ物をもう2つ作り、準備は完了した。


「さて。当面必要なモンは作ったし、ギルド行こか。」


「よっしゃ!遂に始まるんだな!」「これから楽しみだな。」


2人と一緒に工房を出てギルドへと向かった。


「今度は俺の武器作ってくれよな!」


「ん。気が向いたらな~。」


そんな話をしながら、この先の冒険に胸を膨らませながら。



・・・鍛冶のシーンも戦闘シーンに負けず劣らず難しいです・・・。

製造された物の説明文はもしかしたらこの先簡略するかもしれません。

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