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家に代々伝わる髪色を受け継いでいないからとずっと虐げられてきていたのですが……。  作者: 四季


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7話「花は破滅へとゆく」

 その後トレットの母親が色々調べてくれて、借金うんぬんの話がマガレットの嘘でしかなかったということが判明した。


 マガレットは嘘で私の評価を落としてトレットの婚約者に成り上がろうと考えていたようだ。が、その作戦は見事に失敗に終わり。トレットの母親は迷惑行為をしたとしてマガレットを地域の警備隊に突き出した。それによってマガレットの人生は社会的に終わった。


「聞いた? オフトレスのところの末っ子さん、迷惑行為で警備隊に捕まったそうよ。それで更生施設送りになったんですって」

「マガレットさんよね?」

「そうそう」


 警備隊や更生施設にお世話になった女性を妻とする者はかなり数少ない――この国ではそれが当たり前のことだ。


 そういう意味では、マガレットはもう終わったと言っても過言ではない。


 それらのことが噂として流れここまで皆が知っている事実となってしまっては、もはやなかったことにはできないだろう。


「驚いたわね、あの子がそんなことやらかすなんて」

「分からないものねぇー」

「でもさぁ、あの家、メリアちゃんのことずっと虐めてたし。もしかしたらそういう人たちだったのかもね」

「それな」

「お姉ちゃんと奥さんも似たようなものかもねー」


 ちなみに、あの厳つい男たちは、マガレットの学園時代の男性先輩の知人たちだったそうだ。彼らの当時について調査すると、少々素行の悪い男子学生たちだったことが分かった。恐らく、素行の悪さが今も残っていて、周りからもいまだにそういう使い方をされているのだろう。


「メリアちゃん! ああ、良かった……怪我がなくて……」

「ありがとうございます……」


 ちなみに私はというと、トレットの母親のおかげで怪我せず危機を切り抜けることができた。


「災難でしたね」

「トレットさん……すみません、騒ぎを起こしてしまって」

「お気になさらず」

「ご迷惑を……またもや……すみません」

「ああ! もう! そんな顔をしないでください! 良いですか? ああいうのは貴女のせいではないのです!」

「……トレットさん」

「ですから、もう、そんな暗い顔をなさらないでください」



 ◆



 マガレットら襲撃の一件からちょうど一ヶ月が過ぎて。

 私はトレットと婚約した。

 雨降ってーーではないが、あの件のこともあってトレットと生きてゆこうと心が固まったのだ。


 危機的状況で彼は私を支えてくれた。

 そんな彼に惚れた。

 彼となら生きてみたい、そう思えるようになった。


「メリアちゃんが義理とはいえ娘になるなんて! 嬉しいわ~!」


 婚約が決まって一番喜んでいたのはトレットの母親だった。


「駄目だよ母さん、先走り過ぎ」

「でもでも! 嬉しいのよ! これからずーっと一緒にいられるなんて、考えるだけでもわくわくするわ!」

「母さん……もう、まったく……」

「真面目ね、トレットは」


 トレットと共に生きてゆく、その正式な第一歩。


 それがこの婚約だ。


「メリアさん、これからもよろしくお願いします」

「はい……! よろしくお願いします」


 未来は明るい。

 そう思う。

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