第九十九章・休憩時間は何をする?
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第九十九章・休憩時間は何をする?
うちはパソコンのタイプを打つ手を止めた。
一時間ぶっ続けで書いていたので、指が痛くなってきたのだ。
「無理するなよ、美羽野」
と、野毬先輩が声をかけてくる。
「はい。でも少し休憩したいです」
うちは苦笑いをした。
「ぶっ続けは良くない。一時間書いたら休憩。その繰り返しでいいんだよ」
「はい」
「渡辺とどこかへ気分転換に出たらどうだ?」
「え、でも…」
うちは省吾くんの方を見る。
省吾くんも手を止めていた。
「僕は構わないよ、海さん」
省吾くんもそう言ってるし。
「じゃあ、少し外へ出ましょうか」
「うん。いいよ」
うちと省吾くんは、一旦そこで手を止めて、二人で外出しようと部屋のふすまを開けた。
「ああ、三十分くらいで帰って来いよ」
うちらの背中に向かって野毬先輩が言った。
ご休憩じゃありませんから。
うちは、
「はーい」
と言い放ちながら、省吾くんと部屋を出た。
「旅館の中を散策してみる?それとも外へ行こうか?」
省吾くんは生き生きとしながらうちに話しかける。
「そうですね…。中庭に出てみましょう。さっき通った時に、綺麗にしてあるなと思ってたので」
「中庭かぁ。いいよ、行こう」
「はい!」
うちと省吾くんは、ガラス窓で遮られている中庭を見学しに行った。
和風の庭がそこにはあった。
これはこれで風情がある。
そこへ千百合さんが来た。
「あら、二人ともそこでどうしたの?」
「あ、いえ。中庭に出たいなと思って。でもガラス窓で覆われていますね」
うちは千百合さんに言う。
「ああ、中庭に出たいなら入れるわよ。ちょっと待ってね。鍵借りてくるから」
そう言うと、千百合さんは事務所があるところへ小走りした。
しばらくして戻ってきた千百合さんは手に鍵を持っている。
「お待たせー。本来は観賞用なんだけど、特別に入ってもいいって女将が言うからさ」
「そうなんですか。すみません」
「内緒だよ?」
「はい」
「省吾も!」
省吾くんも千百合さんに向かってうなずいた。
「では御開帳!」
と言いながら、鍵を開ける千百合さん。
御開帳の使い方、合ってるのでしょうか?
ガラス窓の一つがギイッと音を立てて開く。
千百合さんがその場をどいて、うちらが通れるようにした。
「スリッパのままで大丈夫よ。歩くのは飛び石のところだけね。いい?ではごゆっくり」
「ありがとうございます」
うちと省吾くんは、中庭へと足を降ろす。
「茂みで青姦しててもいいよ。見つからなきゃね」
と、千百合さんの一言。
アオカンって何?
どうせロクな意味じゃないと思うけれど…。
省吾くんが千百合さんに、
「バカ!」
と言っている。
省吾くんには意味が分かっているようだ。
やっぱり変な意味なんだなと、うちは思った。
読者の皆様に幸あれ!!




