第七十二章・ぱんつから始まる恋って何?
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第七十二章・ぱんつから始まる恋って何?
野毬先輩にはちゃんと言ってなかった。
うちのぱんつから始まる恋のいきさつについて。
「実はうちは今まで男子には、自分の穿いている下着を見られたことがなかったんですよ。それがうちの自慢で…。だけど…」
「それって自称?」
「はい、自称です」
「なら、今まで一度持ってのはあり得ないんじゃないかなぁ?」
「それはそうかもしれません。でも本当にうちの知る限りでは、運と偶然が重なってか、男子には見られたことがなかったんだと思います。でも…」
「見られたことがあるんだね?」
「はい」
「いつ?」
「今年の春先です」
「春って三か月くらい前じゃないか」
「ですね。高校一年生の春ですから、ついこの間のことですよ」
「それは男子からすれば、名誉のあることだね」
「そ、そうですかね?」
「そう思うよ。眼福だっただろうね」
「うちのぱんつにそんな立派な価値はありませんから!」
「いやいや、男子からすれば、宝石箱の蓋が開いたようなもんだと思うよ。断言してもいい」
「はぁ…」
納得できない。
女性にとっては自分の女性性を見られたようなものだというのに。
前に雪枝先輩は言ったけど、勝負ぱんつのように、女性の下着というのは女性そのものなのだと、うちは思ってる。
それを異性に見られたということは、うちの女性性を見られたということなのだと、何度も言っている。
それがうちにとっては、恥ずかしいものなのだ。
あの時のことは、今でも恥ずかしくて死にそうになる。
本当に恥ずかしくて堪らなかった。
高校に入学したばかりのあの日の帰り道に、省吾くんの前で強い風にあおられて、両手に買い食いをしたがためにスカートがめくれ上がり、うちのぱんつがあらわになった、あの瞬間が!
あれがスカートの中を見られるってことなんですね。
「その、下着を見られたっていうのが?」
野毬先輩はチラリと省吾くんの方に目を向ける。
「はい。彼にです」
うちは省吾くんの顔をまともに見られなかった。
ああ、思い出しただけでもドキドキして、心臓が爆発しそうになる。
うちのバカ!
ぱんつを見られただけで、うちの女性性が詰んだ。
「それは面白いね」
野毬先輩はうなずきながら、腕を組んだ。
「え?」
うちは正気に戻る。
「確かにそれって、吊り橋効果があるのかもしれない。教訓になったよ」
野毬先輩は笑顔でうちに言ってくる。
教訓があるのかどうかは知らないけれど、うちのぱんつ哲学はどこへ消えたのだろう?
ま、男子ってそういう女性の繊細な部分を理解することが出来ないのでしょう。
男子っていうのは、要はぱんつが見られれば、それでいいのだ。
本当にえっちなんですねぇ~。
うちは心の中でため息をつく。
読者の皆様に幸あれ!!




