第五十八章・省吾くんの服はセンスが無い!!
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第五十八章・省吾くんの服はセンスが無い!!
省吾くんは駅前で待っていた。
うちはちょっと遅れて駅に着く。
スマホが部屋でどっかいっちゃったので、探してて遅れた。
結局スマホは、ベッドの上の枕の下に潜り込んでいたので、やっと見つかり、急いで来たのだ。
「ごめんなさいです。待たせちゃってすみません!」
駅前にいた省吾くんは、また本を読んでいた。
結構小説とか好きなんや。
まあ、文芸部員だから当然か。
うちは今日は、緑色のワンピースを着て、デートに臨んだ。
髪も一つ結びにして、ちょっとイメチェンしてみた。
おしゃれは女子のたしなみ。
うちだってセンスの良い服とか持ってるし、可愛くコーディネートしたのだ。
でも省吾くんは、普通のTシャツにチノパン姿だった。
それって服装に気合い入れてるの?
入れてないですよね…。
制服の時は普通にしか見えなかったのに、私服になるともっとダメだ。
制服の魔力はすごい。
どんな男子でも、そこそこ見えるからだ。
でも省吾くんの服のセンスはやはり致命的だった。
普段、家で着てる服装とほぼ同じだから、外着は大して変わるわけでもないし、普通以下の服のセンスなのは分かった。
つまり服がダサいということだ。
全然気合いが入ってないとも言い換えられる。
これはデートなんですよ?
それも初デート。
そんな気合いの入っていない服装は、女子的にはNGだ。
うちはそんなことを思う。
「どうかした、海さん?」
「省吾くん…!」
「え?」
「街に着いたら服屋を巡りましょう」
「服屋?」
「そうです!その恰好はデートに相応しくありません」
「そ…そうかな?」
「そうです!自覚してください」
省吾くんは服のセンスが全然ない。
それがうちには恥ずかしく思えた。
うちは省吾くんと電車に乗ると、街へ繰り出した。
まずは服からだ。
八駅で着くので、街はそう遠くないのです。
前も小説を買いに街へ行きましたけれど、最寄りの街はそこしかないのです。
「でも服屋に行ってたら、映画の上映時間に間に合わないよ?」
「いいんです。時間をずらせばいいでしょう。何なら観る映画を変えてもいいし。それよりもまずは、服屋です!」
うちは気合いを入れて、駅の改札をくぐった。
省吾くんも一緒にうちのあとをついて来た。
街の服屋はいくつか知っている。
メンズを扱っている服屋はそこまで知らなかったけれど、レディースの服屋の隣にでもメンズの服屋はあるだろう。
うちはまず、省吾くんとそこへ向かった。
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