第三十二章・妄想の中ではえっちなんです♡
読者の皆様には感謝しかありません!!
第三十二章・妄想の中ではえっちなんです♡
まったく…。
無駄に性描写の多い恋愛小説は、官能小説と呼んでいいと思う。
そういう風にジャンル分けしてほしい。
逆に読まないから。
うちに何の知識も無かったら、こんなの何をどう表現しているのか分からないでしょう。
でもうちももう、高校生になったのだから、そういうことに意識をする年頃でもあるんやわぁ。
でも最近のJKはカマトトぶってる人は少ない。
うちは例外なのかもしれない。
彼氏がいる友達は、うちにはいないけど、例えば絹代ちゃんみたいな大人な女子には、うちの他に、そういう彼氏持ちの女友達がいるのかもしれない。
そういう女子は、きっと経験もあるでしょう。
あ、経験って言い方は、女子特有の言い方だと思う。
省吾くんもそういう経験はあるわけないと思うけど、そういうの何て言うのだろう?
確か…、童…貞?
変に女子の扱いが上手い人も信用出来ないから、省吾くんはそれでいいのだ。
いろいろ思っていたうちだったけど、ハッと我に返ると、そこは文芸部だった。
またうちったら、自分の妄想の世界に入っちゃった。
何を考えていたのだろう?経験?
童…貞?
うちったら何をまた、考えていたのだろうと思う。
うちもムッツリやわぁ!
省吾くんを笑えない。
うちと省吾くんは似た者同士かもしれない。
恥ずかしいわぁ。
うちは省吾くんの方に目を向けた。
省吾くんは真剣に本を読んでいる。
彼はうちのことをどう思ってるのだろう?
この場合のどうとは、やっぱりえっちな目で見ているのかということだ。
うちはお胸も小さいし、体も小さい。
いわゆる幼児体系なのだけれど、そんなうちなんか見ても、面白くないんじゃないかと思う。
がっかりさせたくはないけど、これがうちなのだ。
省吾くんはそれでもうちを受け入れてくれるだろうか?
と、まあ、また変なコトを意識するうちだった。
妄想と自意識過剰が終わらない。
うちは急に立ち上がった。
「ど、どうしたん、海?」
雪枝先輩がうちのいきなりの行動に反応して訊いて来た。
「あ、あの、今日はもう帰ります」
「何で?」
「あ、えと…、用事思い出して…。本はやっぱりエルマ・ファーニングの『ガーデニング・オーシャンズ』にします」
うちは一度棚に戻していた『ガーデニング・オーシャンズ』の本を手に取ると、それを持って、部室のドアを開けた。
「すみません。うちは今日はこれで失礼します」
うちは部室を出て行った。
挙動不審も甚だしい。
うちはぱんつ事件以来、ずっといろんな妄想や考え事に振り回されているような気がする。
早く元の自分に戻らないと…。
いいえ、本当はこれが自分なのだ。
うちはえっちな女子だ。
省吾くんにぱんつを見られた時から変わってしまったようだ。
そう思いながらもうちは、それが止められないことに気が付いてしまう。
純粋で潔癖ではいられないのだ。
そんな自分が恥ずかしくて、ちょっぴり切なかった。
こんなこと考えるなんて、うちはもう、どうかしちゃったのかもしれないと思った。
読者の皆様に幸あれ!!




