第二十九章・調理実習のお菓子は誰の口へ?
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第二十九章・調理実習のお菓子は誰の口へ?
今日は学校の調理実習の日です。
クッキーを焼く授業なのに、うちの、いえ、うちと省吾くんの恋愛話に花を咲かせるクラスの皆。
うちはピンクの可愛いエプロンを付けて、クッキーの粉を練っていた。
噂はすぐに、隣のクラスにも飛び火してることも知らずに…。
「ねぇねぇ美羽野さん、渡辺くんとはいつ、そういうことになったの?」
「ホントは今までだって付き合ってたんでしょ?」
「もうチューした?」
ホントに女子は噂好きですね。
うちも女子だけど、こんなに食い付いたりはしない…はず。
外野とはどこでも、うるさいものなのだ。
まったくもう!
「クッキーの形はどうしますか?」
うちは同じ班の女子に訊いた。
「もちろんハートマークでしょ!渡辺くんに食べてもらうんだよね?」
そんなベタなことはしないでおこう。
ハート形も作っていいけど、全部うちが食べます。
まあ省吾くんには、あとでこっそりあげようと思う。
そのために今日はキレイなお菓子入れの袋を持参したのだから。
それにしても、他人の恋は蜜の味でもするのか、クラスはうちと省吾くんの話題で持ちきりだ。
うちはホトホト迷惑だし、省吾くんも他の男子たちに囲まれて、いろいろ訊かれてる。
それもいやらしい話題で。
キスしたのか?とか、もうお互いのぱんつを見せ合った仲なのか?とか、下品過ぎる。
でも省吾くんは、うちに気を遣ってるようで、その辺のことは一切話さない。
からかわれても毅然とした態度を示してる。
うちを庇ってくれる姿勢は変わってない。
それがうちには嬉しかった。
確かに皆が言うように、省吾くんのことを中途半端な気持ちで期待をさせるだけよりも、気持ちをハッキリさせた方が良かったかもしれない。
省吾くんはずっと、真剣にうちに向き合ってくれたのだから。
今度はうちが、省吾くんの気持ちに応えようと思う。
うちは不器用ですけど、省吾くんのことは好きだと思うから。
さて、クッキーも焼き上がったし、手伝ってくれた男子にプレゼントでもしましょうか。
同じクラスの男子にだけあげるのなら、別におかしくはないと思う。
お菓子だけに。
もちろん省吾くんに最初にあげるんです。
うちの作ったものなら食べてくれるでしょう。
調理実習が終わると、女子たちでお気に入りの男子に直接、ラッピングしたクッキーを渡しに行った。
何だ。
うちだけじゃないんだ。
皆、女子たちは好意を寄せている男子に出来上がったクッキーを渡している。
うちだけだと思っていたので恥ずかしい。
それだけうちに、自意識過剰な気持ちがあったのかもしれない。
うちは教室の外で、省吾くんにクッキーをあげた。
「ありがとう。海さん」
「いいえ。うちの気持ちです」
喜んでもらえてうちも嬉しい。
うちは舞い上がって、エプロンを外し忘れたままでいた。
「そのエプロン、可愛いね」
省吾くんが言ってくれたので、自分がエプロンを付けたままに、うちは気付いた。
「そうですか?うちも気に入ってるんですよ。でももう外さないといけないですね」
うちはエプロンの紐を解いた。
首の輪っかになっている部分を外すと、途端にエプロンがスカートの裾に引っかかって、たくし上がる。
「あ!」
うちはスカートを押さえた。
ギリギリセーフ!
見せパンを穿いているとはいえ、またぱんつが省吾くんの目の前に見えるかと思った。
恥ずかしそうに顔を背けてくれた省吾くんに一言。
「そこまで簡単には見せませんよ」
何を?
と言いたいところだけど、それでも省吾くんは顔を赤らめて、顔を背けたままだったので、察しは付いていることでしょう。
まだ女の子の秘密を知るには早すぎますよ!
でもラッキースケベ?だけは気にしていいよ。
ドキドキするのはお互い様なんだから。
読者の皆様に幸あれ!!




