第二十四章・街の夕暮れ
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第二十四章・街の夕暮れ
うちと省吾くんは、帰りに街のコーヒーショップでお茶した。
と言ってもうちはコーヒーはあまり飲めないので、紅茶をチョイスする。
省吾くんはコーヒーのブラックをトールサイズで堂々と注文していた。
コーヒーをブラックで飲めるなんて、省吾くんは大人の男の人なんやなぁ。
大げさだったかな?
でもうちはそう思う。
支払いカウンターで省吾くんがカード支払いをしてくれた。
うちの分はうちが出すのに~。省吾くんは紳士的過ぎます!
「あの、省吾くん?」
「いいよ。僕が支払うから。海さんは席を取っておいて」
「は、はい。ありがとうございます!」
やっぱり大人やわぁ。
受け取りカウンターでコーヒーと紅茶が出てくると、省吾くんはトレイにその二つを載せると、うちが取っておいた手頃な座席に持って来てくれて、座った。
「ふぅ。夕方にコーヒーは落ち着くなぁ」
そう省吾くんは言う。
「あ、うちは砂糖をちょっと取ってきますね」
うちはそそくさと、席を立った。
「ああ、僕が取ってきてあげるよ?」
「いいです。そこまで甘えられません。省吾くんはその苦いコーヒーを飲んでてください」
苦いは余計な一言だったな。
あとで謝ろう。
うちはスティックタイプの砂糖と、マドラーを取ってくると、席に戻る。
そこでは省吾くんが、買ってきた本を開いて読んでいた。
その本は黒くて大きい本だった。
普通の本より風格がある。
「それが省吾くんの本ですか?」
「え、ああ」
「何の本です?小説?」
「いいや、まさか!このサイズだよ?」
「でしょうね…。で、何の本なんですか?」
「大東流合気柔術の本だよ」
すごい本キターーーー!!!!
というか、大東流って何?!
「それはどういう…」
「武道の本だよ」
「武道?省吾くんは武道のたしなみが?」
「ああ、僕のは合気道なんだけれどね。小さい頃からやってるんだ」
意外な省吾くんの一面を発見!
省吾くんは武道家だったの?
「じゃあ、黒帯とか持ってたりします?」
「うん」
「級とか段とかあるじゃないですか。それは?」
「二段持ってる」
黒帯の段持ち!!
この冴えない省吾くんが?
見えない……。
じゃあ、この前の不良三人組に絡まれた時、省吾くんはひょっとして、あの不良三人たちを…。
「ああ、実戦で使ったことはないけどね」
そう笑いながら言う省吾くん。
「ですよねぇ~」
うちの早とちりか…。
うちはコーヒーショップの窓から見える、街の夕暮れを見た。
ビルとビルの間にこぼれる夕陽の光がまぶしく感じた。
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