第十三章・お勉強会は自宅で
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第十三章・お勉強会は自宅で
一学期の中間テスト。5月の半ばになると、勉強を頑張らなくてはいけない時期があるのだ。
そのテスト勉強を一週間前からやらなければならない。
休日に、うちは省吾くんと絹代ちゃんとで勉強会を開くことにした。
絹代ちゃんの参加を省吾くんは気にしたが、うちが説得した。
うちの自宅で開くことになっている。
そして休日。
自転車でうちの家に来る省吾くん。
私服も地味な格好だ。
笑っちゃいけない。
うちも普段着はTシャツにプリーツスカートというラフな格好だし。
絹代ちゃんは歩いて来た。
前に来たことがあるので、絹代ちゃんには案内は必要なかった。
絹代ちゃんはオーバーオールに白いシャツという格好だった。
大きなテーブルがあるお座敷の客間に二人を通すと、さらに来客があった。
青川千百合さんだった。
紫色のワンピースが大人っぽかった。髪は三つ編みにしてある。鞄も持って現れた。
「どうしてここが?」
うちは千百合さんの登場に驚いた。
「あら、ここはあなたの家なの?省吾のあとをつけてきたら、この家にたどり着いちゃってね。勉強会ですって?私も混ぜてくれるかな?」
とんだ珍客だ。しかも遠慮がない。
どちら様で?と、言いたい。
「まあ、どうぞ」
うちはうっかり家に上げてしまった。
どうなるんやろうなぁ…。
こうして、うちと絹代ちゃん、省吾くんと千百合さんの四人での勉強会が始まる。
「どうしてあなたが来てるの?」
絹代ちゃんが千百合さんに攻めてきた。
「まーまー、いいじゃん!私も省吾と勉強するし」
と、省吾くんの横に陣取って座る千百合さん。
行動力がうち以上にあることに、少しジェラシーを感じた。
でも勇気がない分、大きな声では言えない自分が妙に悔しくなる。
うちは冷えたお茶を四つのコップに入れて、絹代ちゃんや省吾くん、それに千百合さんにも回していく。
「こんな泥棒猫にお茶なんてあげなくていいのに」
絹代ちゃんはケンカ腰に言う。
「絹代ちゃん!」
うちは少し大きめの声で言った。
「海、〝敵は美羽野邸にあり″よ」
何、その〝敵は本能寺にあり″みたいな言い方は?
「きょ…今日は仲良くしましょう。ホラ、中間テストの勉強しなきゃだし」
うちが二人のフォローをするとは、いったいどういう流れなの…。
「そうだよ。今日は勉強をする日だよ」
そう言ってくれたのは省吾くんだった。
うちの味方をしてくれるなんて、とてもいい人!
それからうちたちは、まずは現国Ⅱから勉強を始めた。
分からないことがあったら、すぐに誰か分かる人に訊く。そういうルールで進めていった。
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