第百二十一章・夏の終わりの切ない悩み
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第百二十一章・夏の終わりの切ない悩み
うちと省吾くんは、雑貨屋や本屋を回り、夕方になるとデートを終えた。
今日は野毬先輩にも絹代ちゃんにも会えたし、映画のことを抜かせば良いデートだったと思う。
うちはもう、満足です。
明日からの新学期を楽しみにします。
電車でうちたちの町へ戻ってきてから、省吾くんとは駅で別れる。
「また行きましょうね」
「うん」
うちと省吾くんは、その場でバイバイした。
学校では同じクラスだし、明日からもまた会える。
だから寂しくないのだ。
でもちょっとだけ心に隙間が出来るような、切なさがうちを襲った。
恋人とのたった一日の別れが、こんなに苦しいものなんて、初めて実感した。
うちはすぐにでも省吾くんに、また会いたいような気持ちに駆られる。
恋の苦しさがこんな時に…。
うちはすぐに家に帰りついた。
LINE電話をしてしまいたくなる。
でもウザい女だとは思われたくない。
この微妙な乙女心を知ってほしいと、うちは思った。
うちは寂しがり屋さんなのだ。
うちは恋愛体質な女の子なんでしょうか。
それが分からなかった。
うちにはそばにいてくれる人が必要なんや。
それって男子からすれば、重い女なのでしょうか?
嫌われたくないと思う気持ちもまた、湧いて来た。
恋愛は惚れたら負けだと言うけれど。
うちは省吾くんから受ける好意以上に、省吾くんのことを好きになってしまったんだろうか…。
省吾くんのいない世界など、考えられなかった。
それってうちのワガママなのだと思うんですけど…。
うちは他の男子は怖いけれど、省吾くんにはそういうのを感じないのだ。
省吾くんは人畜無害なところがあるから。
でもそれに甘えてはいけない。
うちは自分だけでも一人で生きていける強さが欲しいと思った。
それは省吾くんがいなくなったとしても、自分でやっていけるようになりたいという、切なる願いだ。
そういう強さが欲しい。
そしてうちは、めんどくさい女ではなくなりたいということや。
省吾くんに対しても、他の人に対しても。
それを考えているうちに、自分の部屋へとたどり着く。
ベッドへダイブして、うつむきになると、枕を両手で掴み、顔をうずめる。
明日から二学期。
もう秋になるんだなぁと、うちは季節を感じながら、夕飯までベッドの上で休んだ。
読者の皆様に幸あれ!!




