第百八章・省吾くんの?
読者の皆様に幸あれ!!
第百八章・省吾くんの?
さっちゃん先生は顎までお湯に浸かって、うちと雪枝先輩の方をジロジロ見た。
「若い子っていいわねー。玉の肌だもの。男子が気になるのも当然よね」
そうですか…。
うちはまだ16歳ですよ。
十代が若いのは当然です。
うちはそう思いながら、湯舟に浸かって体育座りをした。
「野毬くーん。そこの渡辺くんに伝えて頂戴。美羽野海さんは毛が薄いわよ」
ちょっと、先生!!
うちはもう、恥ずかしくてたまらなかった。
程なくして、向こうからも声が返ってくる。
「先生、渡辺はここに一緒にいるから聞こえてますよ」
「あらあら。じゃあ渡辺くんの体がどうなってるのか、美羽野海さんに詳しく教えてあげて!美羽野海さんも興味あるってよ?」
うちはそんな興味はありません!
とは言わないけれど、やっぱり男子の体のことを聞くのには抵抗がある。
「そうよね、美羽野海さん?」
「しっ、知りません!」
うちは先生の問いに素早く答えた。
「美羽野海さんは渡辺くんの股のところが気になってるようよ。野毬くん教えてあげて!」
もう勝手にしてください!
「渡辺はホーケーですよ!」
野毬先輩の声が返ってきた。
ホーケー?
何それ…。
うちはまた、知らぬ単語を聞いてしまう。
ホーケーってどういうこと?
「先生、どういう意味なんでしょうか?」
うちは小声で訊く。
「かむってるってことよ」
そっとさっちゃん先生は教えてくれたけれど、それでも意味が分からなかった。
「かむってるって何がです?」
「あらまあ、美羽野海さんも、幼い顔してえっちねぇ…」
えっちと来ましたか。
うちが訊いたのがバカだった。
大体、何かがかむってて、何か悪いのですか?
ひょっとして、省吾くんのアレがかむってるってこと?
ちょっと想像してみた。
う~ん、うちも男子の体はよく知らないから、想像のしようがない。
「渡辺くんはホーケーなのね。それなら出来ないわね。まだまだお子様ね」
「先生、出来ないって何がです?」
うちはさっちゃん先生のリアクションに疑問を持った。
お子様ってどういうこと?
「出来ないっていうのは美羽野海さん、あなたの体に入れることが困難ってことよ。まぁ、それなら不純異性交遊も出来ないわね」
どういうことですか?
意味が分からないんですけど!!
うちはそれも困ると思ってしまった。
逆にホッとするけど、出来ないって将来的に困ります!
「先生!僕は仮性ですから!」
今度は男湯から、省吾くんの声が聞こえた。
大声だった。
そんなに大きな声で言わなくてもいいのに…。
恥ずかしい。
そんなことをうちは思っていたけれど、今度はカセイって聞こえた。
カセイって何?
火星のこと?
マーズですか?
いよいよ分からなくなった。
「あらあら、仮性なのね。可愛いわ」
「だからどういう意味なんですか?カセーって何です?」
うちは噛み付くように、さっちゃん先生に訊いた。
「むけることはむけるのよ。なら出来るわね。性行為」
別にそう言われてもなぁ…。
うちはもう、この会話には入っていけなかった。
うちは絶対に、省吾くんとそういうことはまだ、しませんから!!
皆さん、ご理解ください。
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