パール・ハーバーと。
静かに揺れ動く波と この先の向こう側で
煌めくひとつ 一番星
半分に欠けていたお月様は 一枚サイズの雲に隠れ
やがて訪れてくる 静寂に近付いてきていた
港の憩い 夢のひととき うつろう白煙と 赤く染まる
傾けたワイングラスのその先に
切ない思い出 重なるシルエット
灯台から放たれたのは 夢の灯りか それとも――
寝静まるカモメや 足元をうろついていた虫でさえ
どうでも良いンじゃあないかって
朧気に またひとつ 口に含むと
酸味と 快感が押し寄せて また ため息を溢した
シャガールの絵画を夢見て ルームサービスの
冷えたワインと シングルベッド