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私の背中を押してください  作者: 箱々屋満平
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第三話

「新センターおめでとう」

「ありがと~、頑張ります!」

 朝からたくさんの人に祝福の言葉をかけられて透子が持っているありがとうのパターンはもう限界に達していた。これだったらいつもみたいに来てくれる人がそれぞれいろんな話題を投げかけてくれる方が楽だった。これだけたくさんの人に言われると否が応にも自分が新しく配置されたポジションに対する実感が湧いてくる。

 今日は透子たちノーコンセプトガールについていくつかの新しい発表があってから初めての握手会だった。握手会はメンバーそれぞれ個別に行われる。ファンの人は自分が握手をしたいメンバーのところに並ぶ。

「遂に来たね。いつなってもおかしくなかったけど」

「いやいや。自分が一番びっくりしました」

 次のシングルのメンバー発表で最後に名前を呼ぼれたときは本当に驚いた。そのときの様子はカメラで撮影されていたけど、グループのコンセプトとして裏側は見せないからその映像が世に出ることはないだろう。しかし常にカメラは回されている。今日もイベントが始まる前の楽屋の様子を撮られていた。

「初ソロ表紙おめでとう!」

「ありがとうございます。見てくださいました?」

「すごい評判良いし身内でも話題になってたよ。あれ何て叫んでるの?」

「くたばれ豚野郎、です」

「はは、うそでしょ?」

 週明けに海で撮影したグラビアが巻頭に掲載された雑誌が発売された。表紙には叫んでいる時に撮影された写真が使われていた。

――私が小野透子だぁぁぁっ!

 キャプションには太い筆で荒々しく書き殴られたみたいな字体で自己紹介が添えられていた。その写真がネットの匿名の掲示板やSNSなどで話題になっているらしいと今朝スタッフの人が教えてくれた。

「ミュージックビデオ見たよ」

「見てくれたのですね。ありがとうございます」

「ダンス凄い格好良いね」

「そうなんですよ。でもやってる方はちょっとしんどい」

 今回、透子がセンターに指名された曲は激しいダンスナンバーだった。振付けはグループ史上最高難度でダンスの上手いマリーでさえも苦労していた。練習時間が満足にとれなかった彩雪はメンバー内で一番手こずっていたけど、ミュージックビデオの撮影の終盤になってどうにか形にすることができた。それはまさにミュージックビデオのストーリーをそのまま現実で再現していた。と言うより、現実をミュージックビデオにしたみたいなストーリーだった。

 朝から始まった握手会はありがたいことに列が途切れることなくひっきりなしに誰かが来てくれて、最近の透子の出来事をたくさんの人が自分のことのように喜んでくれた。

 大人数のアイドルグループでは真ん中のポジション、いわゆるセンターに誰が立つかはとても重要視される。透子たちノーコンセプトガールはデビューしてからずっと彩雪がセンターを務めていた。

 ノーコンの顔。彩雪はずっとそう言われていた。

 いつもそこには彩雪がいた。オーディションの合格者で撮影された集合写真にも、初めてもらったオリジナル曲のフォーメーションでも、初めてのワンマンライブでも。彩雪はマリーみたいにダンス経験者でもなければ、特別歌が上手いわけでもなかった。はっきり言ってしまうと顔だって他にもっと可愛い子がグループの中にはいる。それでも選ばれたのは彩雪だった。

 でも、次に発売するシングル曲でセンターに指名されたのは透子だった。

 次期国民的アイドルグループ。透子たちはそんな風に言ってもらえるくらいになっていた。今回のセンター交代もインターネットのニュースサイトなどではトップニュースとして扱われた。

 あの頃はわからなかった、いやわかっていたくせにわからないふりをしていただけだけど、今ならわかる。透子は彩雪ができないことをたくさんできるけど、彩雪は透子が持っていないものをひとつだけ持っていた。

 それを持っている人だけが物語の主人公になれる。

 私が選ばれたんじゃない。彩雪がセンターから外れる物語が選ばれたんだ。

 そんな透子の思いは世間の声となって聞こえてきた。

『ノーコン、真中彩雪センターから外れる』

 今回の件のニュースの見出しには透子の名前はなく、記事の中には透子ではなく彩雪の写真が使われていた。

初めて透子が一人で表紙を飾った雑誌の発売とミュージックビデオの公開でノーコンの新しく発売するシングルのリード曲でセンターが彩雪から透子に交代することが世間に知らされた。他のグループみたいに大々的な発表は行われないけど、物語は確実に次の章へ進まされた。

今、透子が握手しているブースの前にはたくさんの人が並んでくれている。隣のレーンにもたくさんの人が並んでいるけど、列はいっこうに進む気配はなかった。本来なら並んでいる人たちを迎え入れるためにそこにいるはずの彩雪の姿がなかった。


「ねえトーコ! 見てー!」

 そう言いながらマリーは大きなお皿いっぱいに盛られたチキン南蛮を見せてくる。ケータリングに大好物があってテンションが上がった彼女はその喜びを全身で表現するように舞を踊っている。そんなときも常人離れしたバランス感覚で、どんな体勢になってもお皿と地面は平行に保たれていた。

「みなさん、お食事中すみません。少しこちらに集まってください」

そんなマリーを見て笑っていたところに水を差された。渋々お皿を机に置いたマリーと透子は出来上がった輪の一番外側に加わった。本当に水を差されたみたいに足元の温度が低くなる。

「えっと、とりあえずお疲れ様です」

「お疲れ様です」

 挨拶だけはきちんとしなさい。目の前に立つ人に出会ったときからずっと言われてきたことを守って透子たちはきちんと大きな声で挨拶をした。

「真中は午後からは握手会を再開できるようなので、もう一度みんさんに確認しておこうと思います」

 彩雪は握手会が始まってすぐ体調不良を訴えていた。今も医務室で休んでいるけどたいしたことはないみたいだ。

 このタイミングで休む?

 隣で握手していた彩雪が、具合が悪いということが一目見ただけでもわかる表情をして裏に戻っていくのを握手しながら横目で見ていた透子の頭の中にはそんなことがよぎっていた。

「十分わかっていると思いますが体調管理はこの仕事をする上では基本なのでみんなも気をつけるように。後で真中にも言っておきます」

 ノーコンに関係している大人の人の中で一番偉い人、それが今、みんなを集めて話をしているヒロサワさんだった。元は透子たちが所属する事務所でタレントのマネージメントをやっていて、かつてunkNownが所属していた時代にマネージャーとしてその成長に大きく貢献した、らしい。というのも透子はその話はヒロサワさん本人から直接聞いたわけではなく、過去にunkNownが特集された雑誌でインタビュー記事が載っていたのを読んだから知っているだけだった。unkNownが事務所を移籍してしまってから手がけたのがノーコンセプトガールのプロジェクトでそれ以来ずっと透子たちを指導してくれている。最近ではほとんど現場に姿を現さなくなっていたので今日みたいなことは久しぶりだった。

 別のアイドルグループにも同じような立場の人はいるけどヒロサワさんは他の人と違ってあまり表に出てこなかった。

「今、君たちは非常に大事な時期です。今が勝負と言っても過言ではありません」

 大事な時期。勝負。

 透子は眼球だけを動かして周りを小さく見渡した。みんなはヒロサワさんをまっすぐ見つめている。

「これからますますスケジュール的にもきつくなってきます。すぐに武道館がありますし、夏には更に大きなライブも予定しています。各自、自覚を持って行動するように心掛けてください」

「はい!」

 規律正しく返事をしたみんなはヒロサワさんのことをまるで神様に送るみたいな視線で見つめていた。

――私は神様を一度だけ見たことがあります。その時、私はたくさんの人を笑顔に出来る人間になりたいと神様にお願いしました。神様はその願いを叶えるためにはたくさんのものを捧げないといけないと言ったので私は差し出しました。

 昔、取材を受けているときに彩雪が突然、前触れもなくそんなことを言い出した。不思議ちゃん的なキャラでもない彩雪が急にそんなことを言い出したもんだから現場は変な空気になった。一緒にいた透子とマリーで必死にフォローしてなんとか冗談っぽい感じにしたけど、当の本人は悪びれることもなく何事もなかったような顔をしていた。

 当然、透子は神様なんかみたことがない。彩雪が捧げたというものは透子も差し出している。差し出すなんて言うとご大層だけど、透子にとってそんなことは世の中の人が言うほど大切なものじゃなかった。透子たちみたいなアイドルが課せられているルールを良識ある人が理不尽だとか人権侵害だと声を上げてくれるけど、正直言っちゃうと何が目的なのかわからない。サッカーで言うとハンドみたいなもので元々決められていることだから今更それについて特に何もない。もしそれをやってしまうと反則を取られる。場所が悪いと大ピンチになるし、最悪の場合退場になってしまう。度合いによっては見逃されてお咎めなしなんてときだってある。明らかに手で触っているけど審判が笛を吹かなかったら大丈夫、手に当たってなくても笛を吹かれたら駄目。そんな感じのものだ。手でボールを扱いたいなら他の競技をすればいいだけの話だ。

 透子は自分でこの競技を選んだから何の文句もない。当然、そういう話を聞かれても通り一遍の返ししかできない。だから彩雪はいきなり神様の話をしだしたのかもしれない。

 神様の話の真偽はわからないけど、彩雪が神様に選ばれたということに対して透子は確信めいたものがある。彩雪は、神様に選ばれたとしか思えない女の子だった。

 ヒロサワさんの話が終わってみんながまた散らばって休憩に戻る。ヒロサワさんの姿が完全に見えなくなって冷たく締められた空気がまたぬるく緩んだ。ご飯を食べたり、仮眠を取ったり、今日の私服写真を撮ったり、それぞれが思い思いに時間を潰していく。

「ちょっと大丈夫?」

「まだ休んでてもいいよ」

 みんながゆったりしている休憩所の一角に場違いな緊張感が走った。

なんでそんなしんどそうなオーラを気兼ねなく放出できるの?

 どうしてそんなに全精力を注ぎ込んでサポートすることが幸せみたいな顔をしているの?

 神様を見たと彩雪が言い出したとき、一番早くフォローしたのはマリーだった。でもマリーは彩雪の作った変な空気をどうにかしようとしていたとき彩雪じゃなくて透子の表情ばかり見ていた。

 お腹の辺りがぐるぐるしてくる。体の中に無理やり押し込んだものが出てしまいそうだ。

「私のチキンなんばんがぁぁぁ!」

 濁点のつかない文字にも点々を付けて叫ばれた声が、体の中の黒く蠢くものを吐き出してしまって楽になろうとしていた透子の自制心を奮い立たせる。

「ちょっと!」

 マリーはタルタルソースの上にチョコレートのアイスクリームをトッピングされたチキン南蛮のお皿を手にして辺りを見回す。

「メイメイっ! リンリンどこ行った?」

 ノーコン最年少コンビのリンリンメイメイは幼く見えて少しだけお姉さんなメイメイと、幼く見えてそのまま妹気質のリンリンで上手く役割分担されている。怒り心頭に発しているマリーに呼ばれたメイメイはニヤニヤしながら透子を指差す。

「リンリンっ! 待てえ!」

 ちょうど良い場所に突っ立っていた透子の後ろに身を潜めていたリンリンがケラケラ笑いながら飛び出すようにして姿を現した。「温めなおそうと思ってたのにー!」とピントがずれたことを叫びながらマリーが後を追う。走りながらでもやっぱりお皿のバランスは保たれていた。

「やばい! マリー速い!」

「トーコ! 助けて!」

 ちょこまかと逃げ回るリンリンにスピードを落とすことなく障害物をするすると華麗に避けるマリーが迫る。こんなときでも抜群のボディバランスが生かされているのが腹立つ。こっちに戻ってきたリンリンと合流したメイメイの二人に手を取られて一緒に走り出すと、なぜだか透子もマリーに追いかけられるはめになった。

「待てぇー!」

 透子は走るだけならマリーと同じくらい速く走れる。透子はお腹の中にある黒い気持ちを置いて行きたかったからリンリンとメイメイを引きずるようにして走った。

 見たくないものはすごい速さの中ではぼやけてくれた。でも黒い気持ちは透子の中にあるからずっと付いてくる。

 私は神様に選ばれなかった。そして神様に愛されてもいない。だから今みたいに必死で走らないといけない。これからもずっと。

 握手会でこれまで何回も来た幕張マッセの固いコンクリートの床を力いっぱい踏みつける。その衝撃ですぐそこまで出かかっていた黒いものをまたお腹の中に落としていく。

 バタバタと暴れ回ってしまったので崩れた髪と顔をまた綺麗にしないといけない。彩雪は周りで誰かがバタバタしていてもいつも涼しい顔をしていた。




 新しいセンターに指名されてからレコーディングや新しいアーティスト写真や生写真の撮影、ミュージックビデオの制作となんだかんだと充実した毎日を送っていた。並行して行われていた前シングルでの活動は先日の握手会で全て終了となり、本格的に新しい体制がスタートした。

 これで透子は晴れてノーコンセプトガール二代目センターに就任した。内内で発表されてすぐの頃は家臣の謀反で国の実権を奪われた王家の血を継ぐ末子みたいにこそこそと活動していた。思わせ振りな態度を取ることが嫌いな透子は「今日は嬉しいことがありました。でもまだ解禁前なのでみなさんに発表できるときがきたら報告します」みたいに勿体ぶったり、ブログに載せる写真の衣装の部分をわざわざ画像編集で塗りつぶして「衣装はまだお預けです」みたいに焦らしたりするようなアイドルっぽいことができなかった。だから最近のブログや発言は内容が薄いことばかりになってしまっていた。

 移動する車の中で特に何もすることがなかったのでなんとなく携帯で今宵が一日に何度も更新するブログを見ながら次の現場へ向かう。


 一本目の取材終わりました~。そして今夜は遂に! あのミュージックスタジアムに初めて出させてもらいます。ノーコンが結成されてから出演することをずっと目標にしていた番組なので夢が叶って嬉しいです。生放送なので超緊張しますがみなさん見てくださいね。しかも今日はなんと私も大好きなあのマイヤ・スターリングさんも出演されるそうなので、近くでパフォーマンスを見られるのも楽しみです♪


 ブログを更新し終えるやいなや今宵は携帯を握ったまま眠ってしまったようだ。他のメンバーも全員眠っている。今宵が朝からすでに三つの記事を書き終えて束の間の休息をとっている間に、透子達を乗せたバスは本日五つ目の仕事現場に向かっている。

 諸々の制作や下準備を済ませ、本格的なプロモーション期間に入ってからはありがたいことに今までで一番忙しい日々を過ごしていた。取材や音楽番組の収録、初めてのCM撮影など毎日早朝から深夜まであちこち飛び回っていた。前作のシングルまででも徐々にではあるが色々な仕事をさせてもらえるようになっていたけど、体感的な忙しさは前回までの比ではなかった。更にセンターはそのどれにでも参加することになるから自ずとスケジュールはグループ内で最も過密になっていく。

 自分で言うのもなんだけど、改めてセンターというポジションに立つということは物凄く大変だと透子はようやく実感しだしていた。

 最新シングルCDのリリースでノーコンが打ち出した施策は今のところなかなかに上手くいっているみたいだった。

 アイドル人生の中で一度だけ使える「髪をバッサリ切る」という魔法があるけど、それと同じくらい「センターを変える」というのは劇的に作用する可能性を秘める。でもそのタイミングが難しい。今回はグループが一般的に認知されだしてきたところの交代だったのでそれなりに注目を集めることに成功したみたいだった。

 それ以外にも新しいシングルのリード曲がインターネット上を中心に話題を集めていた。かつて一世を風靡し、今はもう解散してしまったバンドをやっていた人が初めてアイドルに楽曲を提供したこと、それがその人が昔歌っていた曲とはまったく違ったこと、でも聞いてみるとそれがかなりよかったこと、などが注目を集めるきっかけになったらしい。透子たちのようなアイドルは自分たちで作曲したり作詞したりするわけでも歌いたい曲を選べるわけではないので楽曲については何も言えないし、何が良くて何が良くないかもわからないけど、透子は個人的に今回の新しい曲はかなり好きだった。

 センター交代で劇薬的な効果をもたらしインターネット上の音楽通の人たちから音楽面で評価されて、まではおそらく上の人たちも考えていたことだろう。他にも予想されていなかったおまけがまだもう一つついてきた。

 新センターのお披露目となったグラビアが大きな話題を集めていた。真冬の雨の海で泥だらけになりながら咆哮している透子の写真が奇跡の一枚なんて言われてネット上で広く拡散された。確かに透子自信も我ながらいい写真だと思ったけど、そんなにもたくさんの人の目に留まるのは不思議に思った。でもその理由は透子に付けられた新しいニックネームで明らかになった。

『反戦ガール』

 たまたま着ていた衣装にプリントされていた「WAR IS OVER」というフレーズが引っかかったのかなんだか思想が強そうな名前を付けられた。もしかしたらたまに自己紹介でやっている透子のキャッチフレーズ「ジョン・レノンの奥さんと一文字違い、小野透子です」にもかかっているのかもしれない。そのフレーズとか雨の海とか叫んでいる姿とかが面白がってもらえたのか普通のグラビアではありえないような反響があった。それもやっぱりネット上で拡散されていってネットニュースのトップで扱われた。そのときに透子の事についてずいぶん昔に書かれた記事が盛んに紹介されていた。

 そしてなんと一連の流れが朝の情報番組で取り上げられるまでに至った。

「今話題の『反戦ガール』って誰?」

 特集してくれた情報番組からは正式に取材のオファーがあり後日新曲のリリースに合わせて出演することになっている。

 かつてない程の強い風に倒れてしまいそうになりながらも透子はなんとか前のめりに進んで行く。背中を押す風はどんどん強くなるけど透子の行先を照らしてくれる光はない。

 でもたぶん、これを逃すと私は終わりだ。

 布石なんか回収している暇はない。辻褄を合わせることなんて考えられない。とにかく足を進めていくしかない。それが前なのか後ろなのか右なのか左なのかはわからなかったとしても。

 首都高を走るバスの中には話し声はおろか寝息すらも聞こえてこない。隣に座るマリーも頭をだらんと窓の方に預けて眠っている。

 ふと振り返ると、一番後ろの席に座る彩雪が窓の外を眺めていた。彩雪が何を見ているのか気になった透子は窓の外に視線を移した。でも彩雪が見ている先の景色は透子の座る位置からでは他のメンバーが邪魔になってよく見えなかった。

 透子は外を見ることは諦めて長い間更新することができていない自分のブログを書くべく取り掛かるも、一行も書けないまま次の現場に到着した。今日は生放送の音楽番組で新曲を披露することになっている。




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