異世界召喚まで
月明かりに照らされている教会、そこには何やら召喚儀式を行っている金髪の女の子がいた。
床に魔法陣を展開させ詠唱を唱える。
一節ごとに自分の血を垂らす。
すると魔法陣は徐々に赤く光り出し、ゲートを出現させた。
「私と同じ思想を持つ同士よ。契約に従うのなら召喚に応じ、私を守る盾となれ!」
彼女は真夜中の教会全体に響き渡るよう大声を出す。
「助けて欲しい」
それが彼女の心の底から思っていること。
振り返りたくもない今の現状。
周りから怖がられる毎日。
そう思ったら自然と涙が溢れてくる。
この世界には私を支えてくれる人がいない。
たからせめて、召喚した人は私のことを大切に想ってくれるそんな人であって欲しいという願いを込め、魔力をゲートに注ぎ込む。
ゲートは渦を巻くように激しく回転する。
それにより徐々に召喚された者が見えて来る。
彼女はその姿を凝視しようとゲートに近く。
瞬間、いきよい良く一人の少年が出て来た。
慌ててそれを彼女は避ける。
避けたせいで少年は柱に頭をぶつけてしまった。
咄嗟に無事かどうか確認するために顔を覗いてみると完全に気絶していた。
そんな彼を自分の家まで残りの魔力を使って運んだ。
さすがに召喚儀式した後に魔力を使うと疲れがどっと出てくる。
だがこの状況を喜ばしいものと思い、微笑んで、
少年をベッドに寝かせると自分もベッドにもたれ掛かって寝てしまった。
今回の「理不尽な人生は異世界に行っても変わらない」を読んで下さりありがとうございます。
前回言った通り、これからどしどし書くので是非読んで下さいね!