運の悪い日 優希視点
「人という生き物はなんでお互いを信じきる事が出来ないのか」と常日頃から考えていた。
一人一人が相手を思いやる事が出来れば争いなんて起こらない。
しかし、人間は私利私欲のためなら平気で誰かを傷つける。
例え家族や親友、大切な人といった存在であってもだ。
・・・それがこの14年間でよく分かった。
たが僕、「美川 優希」はそれでも人は信じ合うことが出来ると信じてる。
それは今の状況、たまたま通りかかった殺人鬼に殺されようとしている時でも思ってる事だ。
殺人鬼は夜の街灯に照らされて、ジャージにはこれまで殺して来た人の物であろう血が付いているのがはっきりと確認出来た。
右手に装備している包丁を僕の方へ向けて来る。
夜の路地裏だからだろうか。
僕以外この状況を見ている人はいないからとても静かだ。
しかし、僕は誰かに助けを求めず、「来いよ」と言わんばかりの戦闘体勢に入っている。
なぜなら誰かに助けを求めればその人もまきこんでしまう。
かといってここで死ぬ気なんて毛頭ない。
殺人鬼は辺りに誰もいないことを確認すると、急に飛びかかって来る。
僕は殺人鬼から包丁を手放すために握らている右手目がけて蹴りを入れようとした。
・・・その時だった。
僕の足元に魔法陣が出現し、光り出した。
その魔法陣に飲み込まれていく。
気づけば鼻の位置まで飲み込まれていた。
殺人鬼もこれに驚き、その場を去っていく。
その後、そのまま僕は完全に飲み込まれた。
梅咲 純最新作「理不尽な人生は異世界に行っても変わらない」を読んで下さりありがとうございます。
こちらの作品もどんどん書いていくので是非、読んで下さい!