嫌いなこと
私が嫌いなことは三つある。
ひとつは他人。
ひとつは世界。
もうひとつは自分自身。
先に言っておこう。私の精神はもうとっくにイかれている。
自殺未遂はもう数え切れない。
この間は実に惜しかった!
食塩水を体に掛けて感電死しようとしたのだが……
ブレーカーが落ちてしまった!
後二秒耐えてくれたらさよならバイバイだった!
おっと語気を荒げてしまった。失礼したね。
君も死にに来たのだろう?え?違う?
なら何かあったのかな?
生憎お金もないし家も無いよ。
私を止めに来た?馬鹿言わないでくれ。
もう首に縄がかかっているんだ。
今この足場を蹴れば三分の苦しみのうちに死ねるだろう。
死ぬことにどんな意味があるかって?
じゃあ生きることにどんな意味があるんだい?
ほらつまるじゃないか。
私もね、散々生きようとはしたんだ。
明日こそすばらしい日になる、そう思ってね。
でもね、そうは問屋がおろさない。
朝起きて確認するんだよ。
今日も蛆虫が集る今日だねってさ。
だからさ、楽にさせておくれよ。
……最後に話し相手になってくれてありがとう。
さようなら。