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東方漆黒記  作者: 西園寺 灯
第二章 煌めきの改造人間
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まずは僕を知るために・・・

アイデアわんさかわんさか

・・・さて、皆さん今晩は。煌夜です。

僕は八雲紫と言う女性にスマホが貰えるバイトを紹介してもらい、素性の知らない人にホイホイ付いてってます。


紫「とりあえず、このゲートをくぐって貰います?」


そこには目だらけの不思議な空間が広がっていた。


紫「これは【スキマ】。私の能力でしか出せない、特殊な空間です。この空間から様々な場所に出れます。」

『へぇ〜、中々個性的な空間をしていますね。』

コックリ「この目玉・・・なんか百目戦を思い出すな。」

『コックリ・・・その発言はエビフライ食べてる相手にエビとゴキブリは仲間とか言うぐらい最悪。』

コックリ「カレー食ってる奴にウンコの話するぐらいか?」

紫「カレー味のウンコとウンコ味のカレーどちらが食べたいですか?」

『変な質問しないでください!』

紫「いや、ただの夕食のご相談ですが。」

『・・・はい?』

紫「冗談です。どうぞこちらへ。」


・・・どうやらこの人、中々出来る人のようだ・・・

こうして僕らがスキマの中を通ると、奇妙な森に出た。そして僕等は・・・魑魅魍魎に包囲されていた。


紫「よっ・・・はぁ・・・もう囲まれてるのですか・・・」


さて、僕が奇妙だと思ったのは妖怪がいる事でも、妖怪がこちらを狙っている事でもない。

妖怪達が何かに従っている事だ。普通妖怪は単独行動もしくはグループ行動だが、この妖怪達は自らを下にして統制されている。


『もしや紫さん、この妖怪共を倒せというのが最初の依頼ですか?』

紫「本当は私でも倒せるけど・・・良いわ、ここは貴方達の力を見せていただきましょう。」


久しぶりの戦いだな・・・


『大蛇戦以来だな。』

コックリ「山の神だろ。」

紫「戦いのブランクは?」


「『ざっと3年!』」


コックリが素早くバンドに変化し、僕はポーチの中からディスクを取り出す。


(この台詞を言うのも3年ぶりか・・・ーーーよ、【俺】にもう一度力を!)


『悪鬼羅刹を滅す為、いざ参らん!』









憑依『変化〜孤狗狸〜』


おぞましい妖気が周りを包み、僕の手足に絡みつく。

妖気が手足を締め付けるたび、僕の身体は硬さを増していき、腕が石から鉄、鉄から黒曜石の様に次々硬さを増していくに連れ、足や胴も同様に硬くなっていった。


妖気が晴れる頃、そこに立っていたのは全身真っ黒に染まった謎の男だった。

その男はポーチから狐のお面を取り出すと、顔に付ける。

瞬間、漆黒だった身体に幾何学的模様が現れ、光り輝いた。


『さて、雑魚共の掃除開始だ!』


敵の死角に回り込んでストレート。

気が付いたらその動作が行われていた。


『ふっ・・・体がまだ覚えていたか、面白い!』


吹き飛ばした相手を掴み、別の敵に振り下ろす。

衝撃で舞った砂利を蹴り飛ばす。

僅か1分もかからず雑魚共は死骸に降格した。


紫「それは肉体改造かしら?」

『生まれつきです。』

紫「!?」


そう、僕は本来なら米軍にて戦略兵器として利用されるはずの人体兵器。通称【WOLKER】。俺を含めてWOLKERは七人いるが、WOLKERの欠点により全員脱走。


『その後はもう少し安全な場所で話しましょう。』

紫「そうね・・・こっちよ。」


そして僕等は紫さんの式の家である【迷い家】にお邪魔させてもらった。



『お邪魔します。』

???「どうぞ、おあがりください。」

紫「紹介するわ、この子は私の式である、八雲藍よ。」

『よろしくお願いします。』

コックリ「・・・おい、これはなんの偶然だ?」


突然僕から出てきたコックリに驚いたが、コックリが呆然とした姿を見るのも珍しかった。


藍「なんだ君は・・・あ!」

コックリ「先輩!」

『先輩!?』

紫「藍、知り合い?」

藍「一応高校の後輩です。」

コックリ「藍先輩がこんな所で働いているとは、会えて嬉しいです。」

藍「私もだ。あがっていてくれ、お茶を用意する。」


そして僕は迷い家にて自分の経歴を話した。


『僕は親を5歳の頃妖怪に殺され、自分も左半身を喰われました。しかし、死にかけの僕をある方が救ってくださったんです。そしてその人の身体の一部、それと名前をもらったんです。』

紫「その人の名前は覚えてる?」

『【夜】さんです。僕を救った後、夜さんは僕をアメリカの研究施設に送ったんです。そこで僕は悪霊と人間の同化の実験台にされました。』

紫「どんな実験か聞いても?」

『構いません、どうせプログラムは中止、研究所は封鎖されましたから。』


僕は最初ある紙を渡されました。それは本来持つと死ぬ呪いの札でした。

しかし、アメリカの研究は、既に不老不死の領域まで届いていたのです。

後は死ねない体を殺そうとする呪いと化学の応酬でした。それを繰り返す度に僕の魂はだんだん冥界に近づいてきたんです。


死の淵を彷徨い続けて五年。僕は何故か日本に向かわされました。

そして日本の中学校に移され、普通の中学生として生活させられました。

そしてある日、中学校でこんな噂が立ったんです。


《10円玉を使ってコックリさんを呼び出せる》


そこで僕はもう研究所の意図が理解できました。

僕は同級生から情報を聞き出すと、どうやらコックリさんをやっている最中に10円玉から指を離すか、一人でコックリさんをやると呪われるという情報を手に入れました。


もちろん家に帰ってすぐさまやりました。コックリさんが僕に取り憑いたのは体感ですぐ分かったし、この程度の呪いでは死なないのも知っていました。

なのでコックリに持ちかけたんです。


『古参で威張り散らしてる妖怪を蹴散らさないか?』


コックリさんは地元の狐神と人の怨念が混ざった低級霊だったので、利害の一致は明白でした。

僕は急いでアメリカに帰り、研究員に頼んで悪霊の力を借りれるこの【借怨機】を作ってもらったんです。


そして、他の六人と合流した僕は、力試しにその研究所の研究員全員を呪い殺しました。他の六人の呪いも強く、この七人はアメリカの心霊研究所を次々と潰していったんです。


『そしてアメリカが心霊から手を引いた時、僕等は日本に帰ってのんびり暮らす事を決めました。しかし皆、のんびり出来ずに妖怪退治をしながら生活していると聞きます。』

紫「夜って人の行方は?」

『さぁ。』

紫「わかったわ、その六人も恐らくここに来る事になるわ。」

『でしょうね。まずこの地に僕が来てしまった時点でこの場所は六人にバレています。しかもこんな妖怪だらけの場所に来ない程度には腑抜けていません。』

紫「じゃあ、どうして私達があなたを呼んだか教えてあげましょう。」


紫さんの話を聞いた僕はその理由に興味を持った。

何故なら、その話に【悪魔】という種族が大量に出てくるのだ。そのような恐ろしい生物がこの世界に居たとは・・・


紫「・・・その悪魔が統治する異形の者達が反乱を始めたの。それの鎮圧と主導者を殺してほしい。」

『紫さん・・・』

紫「何かしら?」












『その【悪魔】は狩って良いですか?』











その悪魔を狩りたい!殺したい!

僕の気持ちは高ぶった。



しかし




紫「恐らく、貴方は倒せない。少なくともその悪魔はね。」

『なんだと?』

紫「貴方はきっとあの人にダメージを与えるどころか、あの人の【世界】にすら近づけないわ。」

『・・・世界か・・・』

紫「気になるなら、ここに行ってこの手紙を城主に渡すことね。」


そう言って紫さんが出した封筒にはこう書かれていた。




《紅魔館の主、レミリア・スカーレットへ》

煌夜「これからは感想文や活動報告などには僕がコメントします!よろしくお願いします!」

コックリ「私も時々喋るぞ、よろしくな!」


次回はカリスマたっぷり紅魔館です!

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