鏡の幻想郷と幻想郷最強の誇り
火曜からテストだー
『うーん・・・誰にするか・・・』
射命丸「悩みますね・・・あ、妹紅さんとかどうですか?」
『いいな・・・じゃあ鈴仙も呼ぼうか。』
射命丸「永夜抄はその二人で。じゃあ地霊殿は・・・」
俺が今何をしてるかって?メンバーの相談だよ。何のかは大方タイトルで予想がつきそうだが・・・そう、飲み会だ。十数人集めての飲み会を行うため、適当にメンバーを決めているのだ。
射命丸「よし、メンバーは決まりました!」
『じゃあ招待状を出すぞー。場所は・・・』
【招待状】
おめでとうございます。貴方様は見事、▽月∂日に開催する、黒崎終夜主催のパーティーに参加する権利を得ることができました。場所は紅魔館の側にある泉に全員集合次第、会場に移動します。持ち物は、自分のスペルカードを数枚。それとご自分の武器を一つだけ持ち込めます。
この手紙はゲストにだけ見える仕組みで届けられた。
紅魔郷
レミリア・スカーレット
パチュリー・ノーレッジ
レミリア「何これ、執事が主を招く?」
パチュリー「彼ならやりかねないわよ。それに貴方より終夜の方が強いし。」
レミリア「うー・・・」
妖々夢
西行寺幽々子
八雲藍
幽々子「あら、珍しく紫じゃないのね。」
藍「恐らく紫様は主催者側かと。」
幽々子「まぁ、お互い楽しみましょ♪」
永夜抄
鈴仙・優曇華院・イナバ
藤原妹紅
鈴仙「妹紅さん私、嫌な予感しかしません。」
妹紅「奇遇だな、私もだ。」
鈴仙「いっそ休みます?」
妹紅「スキマで強制連行されたくなければ行った方が身のためだと思うぞ。」
鈴仙「はぁ・・・」
萃夢想
伊吹萃香
萃香「ま、私しかいないしな。さて、また暴れにいくか・・・」
風神録
八坂神奈子
犬走椛
椛「なんで私なんですか!」
神奈子「恐らくあの新聞記者が口添えしたんだろ。」
椛「と、とにかく、よろしくお願いします・・・」
神奈子「そんな畏まらなくったって、今はお互い客なんだから。」
花映塚
風見幽香
四季映姫
幽香「また何かやるの・・・楽しみですね、先輩。」
映姫「喧嘩は止めましょう、また説教が・・・」
幽香「そうね、悪かったわ・・・」
地霊殿
古明地さとり
水橋パルスィ
パルスィ「先輩が呼んでくれた・・・」
さとり「はいはい、嬉しいのはわかったから行くわよ。」
パルスィ「はーい♪」
星蓮船
封獣ぬえ
村紗水蜜
村紗「絶対前回忘れてて呼んだだろ!おい西園寺!貴様嘗めているのか!」
ぬえ「止めて!メタ発言は禁止だから!」
村紗「私がただの舟幽霊だとバカにしているな!」
ぬえ「誰か止めてー!」
星座録
ルシフェル
白崎旭
ルシフェル「マジか、俺最近出てなかったからな。」
旭「どっかで合体して退場した程度だもんなwwwww」
ルシフェル「お前、女じゃなかったら張っ倒してたからな・・・」
旭「おぉ、こわいこわい。」
『えー、皆さん本日はお忙しい中・・・半ば強制的にお集まりいただきありがとうございます。それでは移動します。』
紫「えー、総勢17名様、ご案内ー♪」
すると、ゲストの足元が開き、皆さん仲良く下に落ちていきました。さて、俺達も移動するか・・・
『・・・ジェネレート。』
転送符『物理法則を無視した移動』
そして、俺が降り立った地は・・・誰もいない幻想郷だった。
『よし成功!後は文字を直すだけだな・・・』
俺はまず、人間の里にある店の、看板に書いてある文字を直し始めた。そう、ここは鏡の世界、ミラーワールド・・・俺がここを見つけたのは二ヶ月前。
―――二ヶ月前―――
『べリアル、鏡の世界ってあると思うか?』
べリアル「鏡に「中の世界」なんてありませんよ・・・ファンタジーやメルヘンじゃあないんですから。」
『じゃあ・・・その事実を消してくれ。どうしても静かな場所が欲しいんだ・・・』
べリアル「あぁ・・・あれの為ね。了解。」
―――――――――
そして今に至る。そろそろみんなが来るはずだ・・・
ドサドサドサッ!
『ちょっ、紫!扱い雑っ!』
紫「あら、ごめんなさーい♪」
そして落とされた皆は一応に辺りを見渡している。
『あー、皆さんどうも。ここは・・・二つ目の幻想郷、鏡の中の幻想郷です。ですから、人はおろか、生き物がいません。どうぞ御ゆっくり・・・ただし、一時間後には紅魔館にお集まり下さい。・・・それでは。』
そして俺はゆっくり飛び去っていった。
『さて、宴の準備だ!』
怪奇『ポルターガイスト・クッキング』
そして、料理を作りながら部屋の飾り付け、掃除までを五分で終わらせると、大図書館で読書にふけっていた・・・
――――――――
sideさとり
さとり「パルスィ、これから何処に行く?」
パルスィ「そうね・・・人のいない旧都にでも行ってみる?」
こいし「賛成〜!」
さとり「じゃあ決まりね・・・ん?」
パルスィ「ん?」
こいし「ん?」
さとり「こいし!なんで貴女がここにいるの!」
こいし「皆が集まってたから、気になってついてきたの。」
パルスィ「まったく・・・ん?・・・・・・・・・・・・先輩、何か隠してるわね・・・」
こいし「うん。多分、相当見られたくない物・・・かな。」
さとり「ちょっ、ちょっと待って!一体何を話しているの?隠し事って何?」
パルスィ「さとりは前回の飲み会、覚えてる?」
さとり「え、えぇ。覚えてるわよ?」
パルスィ「その時、先輩がしたこいしへの対応覚えてる?」
さとり「えぇ。確か瞬時にこいしの無意識を破って・・・」
あ!そういうことか!今回の飲み会、普通の飲み会ならこいしの無意識は終夜には通用せず、普通なら追い出される!つまりこいしの無意識が見破れないほど終夜は何かに焦っていた・・・そしてその何かがこの鏡の幻想郷にある!
こいし「私は一応検討はついてるかな・・・でも、それは本人の許可が必要かな・・・ね?」
『はぁ・・・俺がボロを出すとは、まだまだ幻想郷最強は遠いな・・・』
パルスィ「先輩・・・この鏡の幻想郷に何を隠してるんです?」
『・・・それを知ったら、二度と俺が俺に見えなくなるかもしれないぞ?』
こいし「・・・怖いんだ。」
『あぁ。今も足がすくんで震えてるんだ。俺は臆病だ・・・何とでも言え。』
こいし「怖さに隠れてるそれは・・・・・・そっか。確かにそれは怖くて震えちゃうよね。」
『無意識が読めるお前がいて良かった・・・誰か俺を・・・解放してくれ・・・』
さとり「こいし・・・一体終夜は何を怯えてるの?」
こいし「・・・誇りだよ。幻想郷最強と呼ばれ続ける為の、プライドに怯えてるの。」
『さとり・・・こいし・・・パルスィ・・・ついてきてくれ。』
そして私達が妖怪の山を越えて、最初に見たものは・・・
さとり「嘘・・・何これ・・・」
異形の魑魅魍魎が何億・・・いや、何兆も蠢いている・・・
『俺はこいつらの・・・何百倍もの数を殲滅してきたんだ・・・俺のエネルギーは特別性でな・・・死、生命の終わりに発されるエネルギーを喰らうと、エネルギーの質が増すんだ。逆に、通常の生活を何時までも続けていると、エネルギーの質が落ち、最終的にはエネルギーの操作すら難しくなってしまうんだ・・・』
パルスィ「つまりその能力は・・・」
『俺を殺戮兵器にするための学習装置・・・枷だ。』
さとり「それで貴方はこいつらを殺さなくてはいけなかった・・・」
『俺は確かに幻想郷最強だ・・・ただ、その為に俺は大量殺戮マシーンに成り下がりたくはないんだ・・・』
こいし「・・・あの子に頼めばいいじゃない。」
・・・あの子?
『あの子って・・・あぁ!その・・・その手が・・・あったのか・・・』
こいし「まったく・・・ダメだよそんなくよくよしてたら。終夜お兄ちゃんが明るくないと、ほら。」
ポツン・・・ポツポツポツ・・・
パルスィ「空も泣いてしまう・・・先輩は幻想郷の太陽、先輩が自信に満ち溢れてないと、幻想郷は暗いですよ。」
『ありがとう・・・俺は、こんな仲間に支えられて・・・幸せだ・・・』
そして終夜はすぐに何処かへテレポートしていった。しかしすぐに戻ってくると、私達を連れて紅魔館に向かった。
『えー、皆さん、少し時間がオーバーしてしまいましたが、宴の・・・始まりだ!皆思いっきり、騒いで楽しんでくれ!それでは演奏、プリズムリバー三姉妹よろしく!』
そして紅魔館の大ホールを使った豪華な宴が始まった。しかし、余りに高貴な飾り付けの為、宴よりも、パーティーのイメージが強かった。そして三姉妹の演奏が終わると、再び終夜がステージに上がった。
『今言うのはどうかわからないが・・・皆、これからも・・・俺をよろしく頼む!俺は弱い!流されやすいし、隠したがるし、すぐ感情を表に出してしまう・・・だから、そんな俺を皆どうか!支えてください!』
私達はそんな幻想郷最強の悪魔に惜しみない拍手を送った。
続きますよ?終わりませんよ?
終夜「タイトル長い。」
咲夜「出番なかった。」
さーせん、次回に期待して!