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東方漆黒記  作者: 西園寺 灯
第一章 漆黒の悪魔
59/106

悪運の来襲〜戦闘の絆〜

そろそろこの異変も御仕舞いかな・・・

side咲夜


咲夜「ルシフェル!?何故貴方が!」

ルシフェル「っるせぇ!いいからさっさと戦いやがれ!お前らも来い!」

レオーネ「了解です。」

マルバス「まさかまだまだ出番があるとは。」

エリゴル「作者も粋な事をするものだ。」


次々と悪魔が現れ、瞬く間に辺りは血と肉が飛び交う殺戮の場となった。


咲夜「強い・・・これが十三使徒の実力・・・」

鳩「えぇ、元々十三使徒は組織的な活動が主でしたので、チームを組んでの戦闘では、右に出るものはいないとされていました。」

咲夜「じゃあ私達が勝てたのは、タイマンだったからなのね・・・」


そして数分もたたずに敵は消え去った。そう、塵一つ残らなかったのだ。


ルシフェル「ふん、屑め・・・」

咲夜「あの!」

ルシフェル「・・・なんだ、まだいたのか。」

咲夜「なんで」

ルシフェル「なんで助けたのか?それはな・・・腐ってもダチだからだよ。」

咲夜「・・・・・」

ルシフェル「お互いに殺しあったとしても、お互いの信念は否定しない。もしもどちらかに危険が迫ったら守り抜く。俺達は一応ダチだからな。」

咲夜「例え道を違えてぶつかることがあろうとも・・・」

ルシフェル「そういうことだ。後な、あの閻魔が死んじまったらつまんねえンだよ。」

レオーネ「ルシフェルさんが言葉の裏をかいて閻魔を追い詰めて、怒った閻魔がしまいには泣き始める・・・そんな楽しい日常、あんな雑魚に壊されるわけにはいかないでしょう?」

ルシフェル「だから地獄はもう俺らのテリトリーだ。安心しときな。さ、さっさと因果を持って帰りな。」

咲夜「・・・あり」

ルシフェル「礼はいうな、約束が廃れる・・・」


私達はお辞儀をすると、紅魔館まで急いで戻った。かなり時間はヤバイ。


咲夜「鳩さん、後何時間!?」

鳩「二時間です!」


そして私達は紅魔館に戻った。そしてドアを開けると


咲夜「なに・・・これ・・・」


紅魔館の中には一人の悪魔と、五つの石像があった。


???「おや、やっとのお帰りでしたか、待ちましたよ?お陰でこの石像が壊れる寸前です。」

咲夜「貴様・・・お嬢様達に何をした!」

???「おやおや、まだわからないのですか?それとも・・・認めたくない、真実を知りたくない、そんな気持ちのせいですかね?」

咲夜「くっ・・・」

???「おやおや、図星ですか?」


そう、私は知っていた。お嬢様達に何があったかを。レミリアお嬢様、パチュリー様、美鈴、小悪魔、妹様は、石像にされた。知ってはいた。ただ、認めたくなかった。


鳩「咲夜さん、敗北を認めてはいけません!絶対に諦めてはいけません!」

咲夜「けど・・・だけど・・・」

鳩「石像に変えられたくらいでは、命は失いません!咲夜さん!」

???「ちょっと・・・邪魔しないでくれますか、アザゼル君。」


瞬間、鳩の体が震えた。


鳩「その名前で俺を呼ぶな!この下践がぁ!」

???「ふふっ、だから邪魔しないでって言ってるでしょ!」

鳩「ぐぼぉっ!」


鳩が紅魔館の壁に叩きつけられる。


???「さてと、自己紹介が遅れたね、僕は禍神マガツカミ。能力は【悪を操る程度の能力】だよ。他に質問は?」

咲夜「何故お嬢様達を石にした!」

禍神「・・・僕は五月蝿いのが嫌いだからさ。だから音を発しない自然の方が愛しやすい・・・ほら、石なら何をしたって構わない・・・」


そう言いながら禍神は石像に触れ始めた。


咲夜「お嬢様に・・・触るなっ!」

禍神「ふふっ、まったく人間って・・・」


ガシッ


禍神「バカだよねぇ!」


ブンッ・・・ドガッ!


私は勢いよく壁に叩きつけられた。鋭い痛みが全身を走る。おかしい・・・さっきあいつに近づいた時、体の制御が効かなかった・・・


禍神「もうボロボロだから種明かししてあげるよ・・・君達が僕を攻撃してきたとき、殺す気できたでしょ。君達は元々、殺人に対する教育を受けてない・・・殺人は悪だという概念がまだ残っていた。つまり君達の中では殺人は悪。僕はその悪を操るだけ。悪の認識を高めれば、君達は動けなくなる。」


だからあの時罪悪感が高まったのか・・・


禍神「さて・・・君も石像にしてあげるよ・・・」

咲夜「グハッ・・・来い!返り討ちにしてやる!」

禍神「ふふっ、いいよ。」


そして私が再びナイフを持って突っ込もうとした瞬間―――








???「ダメダメ、そんな事しても無駄だよ。だって相手を傷つける事すら悪って思ってるじゃん。まったく、まだまだだね、咲夜ちゃん♪」

咲夜「・・・嘘っ!なんで貴方がここにいるのよ!」

禍神「何、お友達?」

???「うーん・・・咲夜ちゃんからしたら仇だけど、私からしたら親友ね。」

咲夜「何しに来たの!べリアル!」

べリアル「ちょっ、咲夜ちゃん怖ーい!大丈夫、今回は味方だから。」


べリアル・・・終夜の別人格が具現化された物。そして終夜を倒して神界に送り込んだ張本人。


咲夜「貴方悪の塊じゃない!」

べリアル「えへへ、じゃあとりあえず見てて!」


そう言うとべリアルはゆっくりと視線を禍神に合わせ、手を挙げて勢いよく降り下ろした。あの技だ。


べリアル「行っくよー!」

禍神「瞬間移動・・・そんな事したって・・・ゴブッ!?」

咲夜「何っ!?」

べリアル「あら?普通にパンチしただけなのに・・・」


そう、べリアルは私でも避けれるパンチをしたのだ。しかしそれは見事に禍神に当たったのだ。


禍神「こいつ・・・まさか!」

べリアル「君、能力に頼りすぎてるね、弱すぎ。」


ヒュン


禍神「ギャァァァ!ウギャァァァァ!」


禍神の足が消え去った。残るのは綺麗な切れ口だけである。


べリアル「そう言えば、なんで私が生き返ったか、教えてあげるよ。私が終夜と戦った後、能力が覚醒したんだよ。今まで物理的な物しか削れなかったのが、ありとあらゆる物が削れる様になったんだ・・・私は真っ先に自分の狂気を削り取ったよ。次に過去を消そうとした。そしたら・・・できたんだ!私が死んだという過去は削り取れたんだ!それで私は咲夜ちゃんを助ける為にここに降りてきたってとこ。」


なんとも凄い能力だ・・・まさか過去まで削れるとは・・・慧音といい勝負な気がする。


べリアル「それでね、今から実験をするの♪こいつの存在を消し去ったら記憶からも削れるかなって!」

禍神「お、おい!何をする!よせ!」


・・・私は理解した。どうしてべリアルのパンチが禍神に当たったかを。



この子には罪悪感が・・・ない。むしろ殺人を遊びとしか考えていない・・・だから彼女の中には一片たりとも悪はない・・・


べリアル「いっくよー・・・えいっ!」







フラッシュ







べリアル「あれ、私何を削ったんだっけ?」

咲夜「さぁ、でも、助けてくれてありがとう。べリアルちゃん!」


ギュー


べリアル「!?・・・キュー」


私がべリアルを抱き締めると、べリアルは顔から湯気をだして倒れてしまった。暫くするとお嬢様達の形をした石像がボロボロ崩れ、中から本物が現れた。


レミリア「うーん・・・あれ・・・私生きてる!」

小悪魔「咲夜さん!助けてくれたんですね!」

咲夜「小悪魔、頑張ったわね、御苦労様。」

小悪魔「・・・咲夜さぁぁぁん!えっぐ、ひぐっ・・・」

咲夜「ほら、泣かないの。」


泣き出した小悪魔を宥めながら、私は鳩に向かって石を投げた。


咲夜「いつまで眠ってんのよ。」

鳩「すみません、べリアルが怖かったので。」

べリアル「極悪人とされてる奴がいたら誰でもビビるよね。」

鳩「さて、それでは最後の手順です!時間がありません、早く!」


遂にラスト・・・待ってて、終夜!

べリアル「ヤッホー!全国のべリアルファンの皆、お待たせー!」


終夜「誰も待ってねえよ!むしろ皆驚いてるよ!死んですぐ戦闘復帰とか!空気読めよ!」

べリアル「だって・・・暇なんだもん。」

終夜「俺に比べればよっぽど楽しそうだね!畜生、咲夜に抱きつかれやがって・・・」

べリアル「ふふーん、羨ましいだろ!」

終夜「羨ましいに決まってンだろ!もう間接でいいから抱きつかせろ!」

べリアル「え、やだよ。」

終夜「くそぉぉぉぉぉぉぉぉ!」




鳩「クルッポー、次回もお楽しみにー。」

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