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黒馬誕生!

ジャスパーの日々は、毎日厩舎の馬にエサをやりブラッシングをすることだ。

こうして育てた馬を騎士に売るのだ。

ジャスパーは、この仕事に誇りを持っていたしやりがいもあった。


「ツヤが出てきてる、こいつはいい馬になるな」触った感覚でわかる。

結構高値で売れるかも。

そうなったら、犬買おうかな。

ドンッ

背後で物音が聞こえた。

見たときにはもう厩舎なんてなかった。

「はぁぁぁ?」

そこにはただの残骸があるだけ。

「魔法の的には、なかなか良かったな」

怪しげな魔法使いと大柄の男が歩いている。

「お前らか!俺の厩舎を返せ!」

こいつらは、多分悪人だ。

だけど屈するわけにはいかん。

というより、今は腹が立ちすぎて殴りかかる以外の選択肢はない。

「そぉい」

魔法使いが何やら呪文を唱えると、俺の体は急に重くなった。

「動かねぇ・・」

「農民に何ができるんだ」

奴らは去って行った。

何かを落としていったようだ。

体が動くようになってそれを拾い上げると"白き天使"と書かれた紙。

「奴らの組織か?この神は悪趣味なビラかな」

とにかく奴らは何者なんだ。

俺は急いで街のギルドというギルドに聞いて回りあったことを報告した。

その中で知っているという人物に出会った。

その名もシルバー・ホース。老いぼれた戦士だ。

「それで、奴らについてどれくらい知ってるんだ?」

シルバー・ホースは、ここではまずいと目で合図をし俺はシルバー・ホースの後ろをついていった。

「お前は、こいつらについて色々嗅ぎまわってるようだが実に危険なことだ」

老人が、後ろを警戒しながら自分の家のドアを開けて俺を招き入れた。

「あいつらは、各ギルドから追放され人で構成された危険な集団だ」

予想通りって感じだ。

「奴らは魔力の源のマナを集めて新しい世界を作るのが目的らしい」

マナというのは、魔法使い達が魔法に使うエネルギーみたいなものだ。

命自体も力強いマナで維持されているらしい。

「そんなことが可能なのか?」

「マナを一つの場所に集めれば可能だ。しかしそのマナを集めるために奴らはありとあらゆるものを破壊している。」

「そもそも破壊してマナが手に入るのか?」

「その物質に貯まっていたマナは手に入る。だから奴らは各地で破壊活動をしているんだ」

外で悲鳴が聞こえた。

「またあのクソッたれた天使どもの破壊が始まるぞ」

シルバー・ホースは、白い馬の仮面を被り剣を取ると外へ出て行った。

「おいちょっと待った?奴らと戦うのか?」

老人には戦闘は無理だろう。

「仮面の力で老人でもある程度は戦えるんだ」

魔法の道具か。

案の定"白き天使"共が破壊活動をしていた。

「君たちには犠牲になってもらうぞ!!」

悪魔のような笑みを浮かべてる魔法使いが炎の魔法を町全体に放っていた。

「貴様ら!許さん!」

老人は、力強く魔法使いに剣を振るった。

剣は、魔法使いの腕を切り落とした。

「クッ!話には聞いていたが白馬か!」

魔法使いは何やら呪文を唱え始める。

「この計画のためなら私も犠牲になろう」

その魔法使いの体が赤くなりそして爆発した。

「ぐわあああああ!」

シルバー・ホースは、至近距離にいたため吹き飛ばされ燃え尽きた。

俺は、離れた場所から見ていたため死ぬことはなかった。

周りにはただの廃墟しかない。

目の前にシルバー・ホースが現れた。

「生きてたのか・・!?」

「いや違う。最後の力を使って話しかけている」

「仮面を拾って戦ってくれないか?」

「俺が・・?」

「巻き込んですまない。しかし頼れるのが君しかいない」

「仮面には戦闘能力を向上させる能力がある」

「過信しすぎてはいけないが便利なものだ」

「これを使って戦うんだ」

そういってシルバー・ホースは消えた。

俺は、燃えて黒くなった白馬の仮面を拾った。

こいつらは放っておけない。

俺がやるしかない。

俺はその時から黒馬になったのだ。

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