7:とりあえず、帰ります。
この作品はフィクションです。
………うぷ、
気持ち悪………。
さすがに、ちょっとやり過ぎたかしらね…。
小腸を輪切りにした辺りでギブアップだったわ…。
「……ぁ………ぅ………」
あらあら、顔面蒼白。…もう悪夢は解いてるけど、ま、そう簡単には立ち直れないわよね。あれだけのものを見せられたら。
じゃあとりあえず、今回はこの辺で許してあげるとしましょうか。
さて、次のターゲットは…
(…くら、)
あ、あれ…?
なんか…身体が重い…。風邪引いたみたいに、身体が怠い…。
もしかして、これってあれかしら。ゲームや漫画によくある、力を使いすぎて〜、ってやつ?
お〜、すごい。体験しちゃった。
…って、言ってる場合じゃなくて。
これじゃあ、次のターゲットを狙うのは難しそうね…。…仕方ない。今日はこれで、帰るとしますか。
というわけで、私はハエの姿で、よろよろと飛び立った。
「……………ただいま〜。」
「ん………?」
「あ〜〜〜疲れた〜。ハエで移動するのも結構疲れるわね〜。」
「貴様………まだハエの姿でいたのか。」
「だって〜ドア開けるのめんどくさかったし。」
「…重症だな。いい加減に元の姿に戻れ。」
「そうね〜」
「はぁ〜〜〜〜〜……」
「…随分顔色が悪いな。」
「あ、やっぱそう?だと思ったんだよね〜。」
「………能力を乱用したな?」
「え?」
「そこまで消耗するなど、我が与えた能力を乱用した以外に考えられん。」
「そんな〜、乱用なんてしてないよ〜。ただ、ちょ〜っと、使っただけ。」
「ふん…。…まぁいい。だが、能力の使い過ぎは命を縮める。無駄には使うなよ。」
「一回死んだのに、また命の心配しなきゃなんないの〜?めんどいなぁ…。」
「まったく…。」
そう言ってため息をつくと、ゼルフは新聞を読みはじめた。悪魔も人間の新聞読むんだ…。
そういや、今何時…?
…12時か…。お昼ご飯の時間ね。
体力消耗した時は、しっかりカロリーを採らなければ。そして、カロリーを採るといえば、あれしかないわ。
「………おい。」
「何?」
「その甘ったるい匂いはまさか」
「チョコフォンデュだけど?」
「またか!朝も食べただろ!」
「疲れた時にはチョコって相場が決まってんの。まぁ私の場合、疲れ関係なく食べるけどね。食事3回プラスおやつ2回。全部チョコでも全然オッケー。」
「貴様の味覚や内臓はどうなっている…。」
ゼルフは完全に呆れてるけど、私は好きなものを食べているだけ。咎められる理由はない。
チョコフォンデュは最強なんだから。
ずるずるずる〜〜〜
「おい。」
「ん?」
「朝はおにぎりで、昼はラーメンか?」
「食べる?チョコつけ麺。」
「いらん!」
驚くほどスローペースですが( ̄▽ ̄;)、これからも、マイペースに更新させていただきます。