~プロローグ3~勇魔の王誕生
この先どうなるかわかりませんが、よろしくおねがいします
「ハァァッハッ・・・」
激痛。そんな生易しいものなんかじゃない、体を作り変えて何かを注がれているような、まったく未知の感覚。
アツイ、とにかくアツイ。だが、体の底から力そのものといっていいようなエネルギー、パワーがあふれてくる。今まで一度も勝てなかった爺さんにすら余裕をもって勝てるような力があふれてくる。
興奮、高揚、万能感、今まであじわったことの無い感覚。一生この未知の感覚に浸っていたいそんな事を思っていた瞬間、二度目の激痛。
「ガァァァーアア!!ッッッー」
頭の中をぐちゃぐちゃにひっかき回してまったく別の物を無理やり注がれている感覚。
そして、知ったとゆうより、知らされ教えされた感覚。
勇者、魔王、魔力、異世界、神、生まれた理由、親について、爺さんのこと、そして両親の記憶
「勇者に命ずる、魔王の討伐を」
「勇者が来るのね、待つのは性に合わないわ」
「絶対に魔王を打ってみせる」
「ねえ、勇者なぜ戦うの」
「戦う理由・・・」
「おい!しっかりしろよ!こんなところで死ぬなよ!」
「勇者・・・大丈夫私が」
「絶対に殺してやる魔王を!だからお前が必要だ魔法使い」
「私は・・・」
「なんで、お前が魔王なんだよ!答えろ魔法使い!」
「・・・ごめんなさい」
「やっぱお前には敵わないや・・・愛してたよ」
「私もよ勇者」
「ごめんなさい*****よ、何もしてあげれなくて。そしてこの子、頼んだわよ二人ともこの子は希望なんだから。勝手にあなたの運命を決めてしまってごめんなさい、ほんの少しでもいいからあなたに幸運を」
知ってしまった。両親の願いを、俺の運命を。知ってしまったからにはどうすることも出来ない。見ず知らずの両親の願いを叶えない、なんて選択肢はもう俺の中には存在しなかった。
「あんな、記憶を見せられたらやるしかねえじゃねいか・・・叶えてやるあんたらの願い平和ってやつを」
この瞬間この世界「ロリアス」で語り継がれる「勇魔の王誕生」の日となる。