結果と練習-4
「なるほどな。隣の鍵盤を叩いちゃうか。まあ対策としては書いてあるとおり1つ1つの鍵盤の位置を確認するしか無いわけだが…… もしかしたら由利さんに聞けばアドバイス貰えるかもな。去年はマリンバがメインのパートやってたし。何か迷ったことがあったら由利さんにも聞いてみて」
そう言って私の紙を返してくれて、自分の楽器の前に戻っていった。
私は、改めて楽譜を読んで、マリンバの鍵盤の位置を見て、1度通して演奏してみた。
「う〜ん、正直言って私はあまり気にならないけどなぁ……」
今度は由利先輩が近くに来ており、どうやらさっきの演奏を聞かれていたようだった。
「そうですかね……個人的にはまだ上手にその位置叩くのは難しくて変な音だなって思うんですけど……」
「まぁ、あれじゃない? 個人でやってるから違和感するだけで、合奏のときは他の音もあるし他の人はあまり気にしないんじゃないかな。もしそれがソロパートとかだったら私も気をつけると思うけど、そこなら周りは結構音出すし、観客まで変な音が聞こえるってのは無いと思う。最前列でもね。それに、誰だって多少はミスするし。たまには雑になったり息抜きしたりするのも大事だよ。ま、それをどこまで極めるかは自分次第ってとこかな」
先輩は私にそう指摘してくれて気付いた――確かに丁寧にやり過ぎていたかもしれない。もちろん丁寧が悪いことだけではないが、それで演奏に支障をきたしたら元も子もない。
私は演奏にどこまで本気になって、演奏とどう向き合うのか、改めて考えたほうが良いなと感じた。




