結果と練習-3
「まずは皆さん、オーディションの合格、おめでとうございます。ホッとする気持ちもわかりますが、これからは今まで以上に練習を頑張ってほしいと思います。皆さんはこの部の中でも演奏技術がかなり高いメンバーであり、コンクールに出ても問題ない程度ではありますが、それぞれの課題も見えてきました。これからそれぞれのの良かったところ、課題点を書いた紙を配ります。良かったところはさらに磨きをかけ、課題点はコンクールまでに少しでも改善できるように力を入れてください」
そう大島先生が言い、みんなに良い点、課題点を書いた紙を配っていった。私の紙にはこう書かれていた。
『パーカッションは他のパートと比べ、フォームが重要です。優夢さんはフォームが綺麗で、とても良かったです。演奏についても、堂々としていて強弱やリズムなど、全体的にかなり満足できる演奏でした。ただし、ところどころで隣の鍵を叩いてしまって変な音になってしまうことがありました。まだ始めて間もないので仕方ないことではあると思いますが、1つ1つの鍵盤の位置を確認して、少しでもそのミスを減らせるよう頑張っていきましょう』
とのことだった。言われてみれば、確かに隣の鍵盤を叩いてしまっていたかも。緊張してるときはもちろん、普通に練習している間にも、時々隣の鍵を叩いちゃう。『始めて間もない』とは書いてあるが、コンクールメンバーとなった以上は気をつけないと。その時、
「さっき配ってもらった良い点と課題点が書かれた紙を見せてもらってもいいかな? 嫌なら大丈夫なんだけどさ、僕もパートリーダーやってる以上みんなの課題とか知っておいてみんなに教えるのに役立てたいし、大丈夫かな?」
と陸斗先輩に声をかけられた。私は、「もちろん大丈夫ですよ!」と言って紙を差し出す。すると陸斗先輩は「ありがとな」と言い紙を見た。
正直、課題点とかを見られるのは恥ずかしいが、上手くなるためなら仕方がない。その後数秒の沈黙の後、陸斗先輩は口を開いた。




