それぞれの思い-11
優夢の思い-1
オーディションまであと1日
私は優夢。パーカッションを担当している。オーディションまではついにあと1日。ここまでできることをしてきた。強弱のコントロール、音の強さ、準備は万全だ。まだ苦手な箇所はあるものの、一応オーディションは受かるくらいには上達していると思う。
「うわぁ、緊張してきたぁ!」
私が言うと
「ほんと。緊張感半端ないわぁ」
由利先輩も言った。そして先生がやってきて話を始めた。
「皆さん、こんにちは。明日はいよいよオーディションですね。これからオーディションの順番を書いた紙をお渡しします。しっかり目を通すようにしてください。先日もお伝えしましたが審査員は顧問2人と別パートのパートリーダーとなります。どのパートの審査をするのかですが、それぞれのパートの前にやったパートのリーダーに審査をしてもらいましょう。これで言うとフルートのパートはクラリネットの次ですので、クラリネットのリーダーに審査していただきます。1番最初のトランペットパートは1番最後のパーカッションのリーダーに審査してもらいます。間違えないよう注意してください。本日は合奏は行いませんので各自曲練してください」
そう言われ練習し始めたけど……ド緊張して手がうまく動かせない! いつもはミスしない場所だったのに今日はミスを連発しちゃう……
「優夢ちゃん、落ち着いて? いつも通りの演奏ができればほぼ確実に受かるんだから」
休憩中に私の演奏を後ろから聞いていた穂香先輩が言った。
「いやぁ、緊張しすぎてうまく手が動かなくて……」
「大丈夫! あたしも手、めっちゃ震えてるから。明日になったらもっと震えてるかも?」
なんて笑いながら冗談を言っていた。この状況で笑っていられるのは正直すごいと思う。……でもそうだよ。いつも通りに演奏すれば良いだけだ。とりあえず落ち着こう。そう思い深呼吸をした。




