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それぞれの思い-4

美玖の思い-4

 お姉ちゃんは今高校3年生。中学でも高校でも吹奏楽部に入っていて、フルートを吹いている。お姉ちゃんも最後のコンクールに向けて頑張っている最中だ。

 お姉ちゃんは数秒考えて私に話し始めた。

「私も、美玖くらいの頃は完全に初心者だったけど、コンクールに出たいって気持ちはあったし、先輩がいるからソロの部分はやりづらかった。……結局その年はオーディション落ちちゃった。でも、私の場合はだからこそ頑張れたんだと思う。だから、オーディションに受けて、もし良い結果だったらそれはそれで良い。ダメだったとしても、その経験は絶対に役に立つと思う。要は私個人としては、オーディション落ちても悪いことだけじゃないと思う。もちろん結果も大事だけど、それと同じくらいには過程も大事だと思う。この場合美玖は、『ソロパートを誰が吹くか』っていう結果を考えすぎてるんじゃないかな。それ以前にまずは『オーディションで受かる』っていう過程を大事にしないと」

「そっか……」

 確かに、結果を優先しすぎてたかもしれない。そうじゃなくて、過程も考えられるようにならなきゃ……

「でも、あまり気を詰めすぎないようにね」

「やっぱお姉ちゃんって相談に乗るのうまいよね! さすがカウンセラー志望!」

「そうかな? ……まあ自分なりには頑張ったつもりだけど」

 そう、お姉ちゃんはカウンセラーになりたいらしく、大学もとっくに決まっているらしい。やっぱりお姉ちゃんは相談しやすいし気持ちを理解するのが上手だしでカウンセラーに向いてそうだ。

「こんなしょうもない話聞いてくれてありがとう」

「しょうもなくないから大丈夫。ちょっとした悩みでもまた相談して?」

「うん!」

 そう言われ、なんとなく勇気が出た気がしたのだった。

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