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それぞれの思い-3

美玖の思い-3

 ……あんな事は思ったけど、正直ソロパート、ちょっとだけ吹いてみたいかもしれない。

 気付いたらソロの部分の運指を練習していた。

「いやいや、ソロパートなんて吹けるわけ無いのになんで練習してるんだ?」

 自分に問いかける。……っていうか、それ以前にオーディションに合格できるかも分からない。先輩の言う通り、始めたての頃よりは間違いなく上達してるとは自分でも思う。でも先輩と比べたら全然だし、周りと音を合わせるのも苦手だし……。

 なら誰よりも練習しないと! そう自分に言い聞かせ、とにかく練習に励む。ただひたすらに指を動かす。わがままってことはわかってはいるけど、誰にも負けたくないって思えた。その時。

「美玖〜?」

 誰かが私の部屋のドアをノックする。……お姉ちゃんだ。

「入っていいよ」

 そう言うとすぐにドアが開いてお姉ちゃんが入ってくる。

「あ、フルート。練習中だった?」

「それは良いんだけどさ、色々迷ってて……」

 それでお姉ちゃんにオーディションがあるという話、オーディションで合格して舞台で演奏したいという話、ソロも吹きたいけど先輩がいる以上ソロの部分はあまり本気になれない話……全部の悩みを打ち明けた。

 ……漫画とかアニメでは中学生にもなると兄弟姉妹を毛嫌っているイメージがあるが、私たちは今のところは結構仲良しだと思う。だからこそ悩みを打ち明けられたのだが。

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