オーディション-4
「そうそう、最終的にはシングルストロークはテンポ160、ダブルストロークはテンポ140を出来るようにしてね!」
そう由利先輩が言ったら
「由利ちゃんはシングルストロークの160まだできないでしょ?」
穂香先輩にツッコまれている。
「いやいや、『一緒に頑張ろ!』って意味だよ〜。ねっ?」
「それ私に聞きます!?」
「はあ、戻って曲練やるぞ」
陸斗先輩がため息混じりに言って、スタジオを出る。
そして音楽室に戻った私たちは各々曲練を進めた。
・ ・ ・
数日後、今日は土曜。授業はないが部活の練習がある。
部活が始まって、大島先生が話し始める。
「皆さん、おはようございます。今年度のオーディションについて決定しましたのでお伝えします。まず日程ですが、今月の24日の土曜日の練習の時間に行います。それから審査方法については部長さんから申し出があったので、昨年度までとは変更し、私を含めた顧問2人と別パートのパートリーダー1人のみで行うことにしました。そして、最後に重要なことが。今年度はオーディションは全てのパートで行うこととしました」
……えっ? 今全部のパートでって言った? それってパーカッションパートも?
「それってパーカスもですか?」
穂香先輩が聞くと、
「全てのパートですからそうなりますね。パーカッションに限らず去年まで人数が少ないからなどといった理由でオーディションをしていなかったパートにも言えることですが、楽譜を見ればわかると思いますがバリトンサックスとパーカッション1,2以外はオプションのパートです。つまりこれらの楽器はいなくても演奏自体は可能です。なのであまりに演奏技術が低い場合はそのパートをなくして演奏しようと考えています。……とはいえ十分な演奏技術さえあればオーディションで落選するといったことはありませんから気にする必要はないですよ。……では今からオーディションの範囲を書いた紙を配っていきます。それぞれ確認しておいてくださいね」




