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第8話 「お迎え1」

令嬢かな?

 前回までのあらすじ


 昨日のお昼に田所もみじの手料理が食べたいと口走った長谷川あおい。

 しかし、彼女が作る料理は料理だが料理ではなかった。

 食べる気力を失ったあおいが帰ろうとしたその時、もみじの妹である田所さくらが帰ってきた。

 彼女の妹が作る料理は彼女が作ったものとは違いまともだった。

 楽しく3人で食事をしている最中にあおいが突如、姉のユメについて妹に聞いてしまい…


 ――――――


 あっぶねえ、危うく自分の黒歴史をよみがえらせるところだったぜ。

 こんなのクラスの人達どころか学年全体に広まったら、わたしお嫁にいけなくなる。

 まあ、行く気なんかないけどね。


 あの黒歴史から一晩経過したわたしの心境でしたとさ。

 なに、今こんなの興味ないって?

 非力なもみじさんが相手をしてやろう。


 そんなことより、今はあおい宅まで向かっている。

 というか、現在彼女の部屋の前に来ています。


「おい、長谷川あおい出てこい!いるのはわかってんのや。早くドア開けんかい」

「   」

「さっさと起きんかい!」

「っせえな」


 御覧の通りあおいの朝は遅いのだ。早い時もあるのだが、たいていはわたしが起こしている。

 しかも、彼女の朝は機嫌が悪い。

 そんなわけで、彼女の母親から彼女を起こすよう頼まれている。


「脱がすぞ?」

「   」

「今のあおいの姿を撮ってクラスの子に渡そっと」

「   」

「脱がして」

「   」


 昨日のことは置いといて、マジでやろかな。

 そろそろイライラしてきた。


「では失礼して、いただきます」

「はい、おはようございます。すみませんでした。以後気を付けます」


「思ってないこと言うなや。次からは一発でいきますね」


「今日も早いのね」

「さくらは早起きだから」


 あおいを無理やり起こして彼女の母親がいるリビングに向かった。

 あおいの部屋はどんな感じかって?

 そんなの勝手に想像してください。汚くはないとだけはいっておこう。


「お母さま、クソガキを起こしてまいりました」

「いつも、ありがとね。誰が育てのだか」


「あなたですよね?え、実は私の母親って2人いるの?」

「もみじちゃんに起こしてもらうと元気ねえ」


「スルーしないで!!」


「大丈夫、大丈夫、あおいに母親が2人いるんだったらあの人しばいてるから」


 ああ、この人が親だわ。あおいの口が悪いのはこの人が原因か。

 血って濃くあらわれるんだね。DNAがあるって本当なんやな。


「それで、あっさごはんはどうするのー?」

「いります。お願いします」


 おわかりいただけただろうか?この母親は朝からのテンションが物凄く高いことを

 朝ごはんのことあっさごはんとか言わんやろ、普通。


 なるほどなあ、普段からこの人とも会話してるから国語ができるんや。

 そうこうしているうちにあおいのパンが焼けた。


「今日はもみじちゃんとさくらちゃんがご飯たべにくるんだっけ?」

「イエス」

「それなら、ごちそう作らないとね」


 んんんんん?あっれえ、あおいさん?話と違くないですか?

 おい、目を合わせろ。


「それでは、歯磨きをして着替えてくるのであります」

「残り時間まであと10分よ、急ぎなさい」

「ラジャ」


 この親子楽しそうだな。

 喧嘩とか、ストレスなんかなさそう。


 あおいは歯磨きを終えて、学校用のリュックを準備し、着替えを始めた。

 うちの高校は指定のカバンではない。

 指定されているのはせいぜい制服ぐらいだ。

 学校側が言うには自主性が大事らしいよ。


「おばさん、なに食べさしたらあんなになったの?」

「私も知りたい」

「そこのバカ2人、ちょっと黙れ」


 あおいの着替えはあっという間に終わった。


「それではお母さま、行ってくるのであります」


 こうして、私たちはあおいの家をあとにした

形質転換か

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