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第5話 「食事会」

汚職事会

「わざわざご足労いただき誠にありがとうございます」

「ご飯のにおいが全然しないけどもうできてるの?」

「しっかりと用意させてもらってます。昨日からわたしのことをどう思ってるかがよくわかりました」


 昨日から嫌味しか言わない彼女を家にあげてご飯を食べようとしていた。


「え?晩ご飯これ?」

「召し上がれ。美味しくできてると思うよ。」

「これ、キャベツを千切りにしただけじゃん。もみじ、材料を切るだけは料理とは言わないんだよ。そうか、これをわかってさくらちゃんは友達とご飯にいったのね」


「なによ!わたしの料理たのしみにしてるんじゃなかったの?」

「いやこれはちょっと、毎日食べてるからいいや。わたし用事が出来たから帰――」


「ただいま。お姉ちゃん誰か来てるの?」

「お帰り、さくら。晩ご飯ならいらないんじゃなかったの?」

「そうだったんだけど、友達が体調悪くなってなくなったの。あれ、あおいちゃんじゃん。なんで家にいるの?」


「わたしのご飯食べたいっていうから来てもらったの。でも、もう帰っちゃうらしい」

「でしょうね。あおいちゃん、今からハンバーグ作るけど食べていく?」

「いいの?お言葉に甘えようかな」

「じゃあ3人分ね」


「キャベツがダメなんだったらはじめから言ってくれればよかったのに」

「お姉ちゃんそういうのじゃないと思うよ」


「もしかして、さくらちゃんこうなることわかってたの?」

「うん。お昼に『今日の晩ご飯はわたしがつくります』ってきたから」

「だから、お弁当もさくらちゃんが作ってるんだ」


「だってこうなるから」


 料理って素材そのものの味を楽しむものじゃないの?わたしだけ場違い感がすごいんですけど。


「2人ともできたよ」


 ハンバーグが完成するまでわたしとあおいはラノベやマンガを読んだり、今季のアニメを見ていたということは言うまでもないだろう。


「もみじ、これを本当の料理というのよ」


 はい。ぐうの音も出ません。そこまで言われるの?さすがにオーバーキルでは?


「でも、そういうあおいは料理できるの?」

「たしかにそれは気になるかも」

「も、もちろん。簡単なものだけどできると言えば、できるわ」


(あー、これできないやつだ)

(うん、できないやつだね)

(どうする、さくら。追い打ちかける?)

(かわいそうだけどあおいちゃんの将来のためにも言ってあげるか)

 

よし、私達家族の方針はきまった


「それなら、明日私たち2人につくってよ」

「え?」

「お姉ちゃん、明日の楽しみができたよ」

「わ、わかったわ」


「「わーい」」


「さくらちゃんのハンバーグすごくおいしい」


((うわ、話しそらした。わかりやす))


「そう言ってもらえると嬉しいです」


「そういえば、さくらちゃんはもみじが小説を書こうとしてること知ってる?」

「いえ、初耳ですけど」


 ちょっと待って、あおい、なに口走ってるの。

友達と友人のちがいとは?

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